週末の手仕舞い売りに押されて軟調清水洋介の「日々是相場」夕刊(1/2 ページ)

» 2010年12月10日 16時33分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

市況概況

日経平均 10211.95円 ▼73.93円
売買高 31億1859万株
売買代金 2兆5479億1400万円
値上がり銘柄 653銘柄
値下がり銘柄 849銘柄
騰落レシオ 151.58% ▼11.89%

日経平均

SQは買い優勢で高いが、その後は目先的な過熱感もあり週末の手仕舞い売りに押されて軟調

 米国株はまちまちとなり、為替は円高気味となったのですが、先物・オプションのSQ(特別清算指数)算出に絡む売り買いは買いが優勢となり、買い先行の始まりとなりました。寄り付きの売り買いが一巡となった後は週末ということで手仕舞い売りも嵩み上値の重い展開となり、上値の重さを嫌気するように売られ軟調となりました。それでも為替も円高気味ながらも落ち着いており、特に売り急ぐような材料があったわけでもなく、外国人売買動向(市場筋推計、外資系10社ベース)が買い越しと伝えられたこともあり、底堅い展開で小動きとなりました。

 後場はいつものことながら、特に週末の午後ということもあってほとんど動きはなく、方向感に乏しい展開となりました。為替も引き続き大きな動きもなく、売り買いを急がせるような材料にも乏しく、いかにも週末の午後と言う雰囲気で目先筋の手仕舞い売りや買戻しは見られるものの、積極的な売り買いはほとんど見られませんでした。出遅れ感が強い銘柄、や業種などは堅調となるものも見られ、内需関連銘柄に堅調なものも見られましたが、指数の下支えにはなっても牽引するような動きにはなりませんでした。

 小型銘柄も売られ過ぎた銘柄が買われるような感じでしたが物色対象が絞り切れず動きのないものが目立ちました。東証マザーズ指数は堅調、日経ジャスダック平均は過熱感から軟調となる場面もあったのですが、出遅れ銘柄を物色する動きもあり、9日連騰となりました。先物はまとまった売り買いも寄り付き以外は見られず、指数の方向感を出すようなこともありませんでした。週末のヘッジ売りや目先筋の小口の売り買いが中心となっていたようです。

 騰落レシオが歴史的な高値になっている割には、日経平均採用銘柄の中で移動平均線の乖離やRSI、ストキャスティックスなどから見た「割高銘柄」が異様に少なく、「体感温度」としてはそれほど高くないのではないかと思います。今朝の新聞でもRSIと指数の乖離=ダイバージェンスが取り上げられていましたが、いわゆる「相場つき」というもの、相場の大きな流れに何らかの変化が見られているのかもしれません。為替動向などをにらみながら物色対象も絞られる可能性もあり、大きな流れの変化には敏感に対処したいところです。

       1|2 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.