元気がないと言われるが……ニホンの若者には何が足りないのかちきりん×磯崎哲也のマジメにおちゃらける(2)(3/6 ページ)

» 2010年12月07日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

イケてる日本の若者

ちきりんさん

磯崎:事務所を立ち上げたのが2001年。カブドットコム証券が上場準備に入るということで、また呼んでもらって、2009年まで社外取締役を務めてました。また2010年の6月まではミクシィの社外監査役も務めていました。

ちきりん:いろんなきっかけで人生が“いい方向に”進んでいってる感じですね。

磯崎:運が良かっただけです。

ちきりん:キャリアと時代がうまくマッチしたのかも。

磯崎:僕の名刺には「公認会計士」「税理士」と書いてはいますが、会計士や税理士の資格がないとできない仕事は、ほとんどしてないんです。“ちゃんとした会計士”は監査法人に勤めて、その法人で出世する。または監査法人から独立して税務申告などをきちっと見ている人が多い。僕はそうした本流から外れている感じ(笑)。

 そういうキチッとしたことをしている人はたくさんいるので、僕が後から入っていって同じことをやってもあんまり勝ち目がないと思いました。人生の計画といったものはありませんでしたが、振り返ってみると「あ、なんとか生きていけるんだ」という感じですね。

 ちきりんさんは会社を辞めて、プー太郎の生活を始めているそうですが、これからの人生は、もっともっと楽しいですよ(笑)。

ちきりん:ハハハ。私の場合はホントに遊ぶだけの人生になるかもしれませんけど(笑)。

 でも、これからやりたいことはたくさんあって、1つはアジアに興味があります。これからは日本・韓国・中国の関係がさらに深くなっていくと思っています。楽天やユニクロなども中国で商売を始めたり、逆に中国資本の会社も日本に進出してくるでしょう。なので中国や韓国からの観光旅行者や留学生も今以上に増えていくのではないかと思っています。

 尖閣諸島沖で中国船衝突事件がありましたが、隣国というのはどこの地域でもぶつかりあいながら、大人の関係になっていくものだと思っています。同じように日本と韓国もぶつかりあいながら、お互い理解を深めていくのでしょう。なので私としても、日常会話レベルでいいので、中国語と韓国語は話せるようになりたいですね。

 あと、今年合格できているとは思ってませんが、10月末に日本語教師の資格試験を受けました。いまから中国語と韓国語を勉強しても完璧に話すことは難しいと思うので、日本語を教える資格をとって、お互いに学び合うみたいなことができればいいなと思っています。

 磯崎さんの著書『起業のファイナンス』の中に「イケてる若者」という表現がありましたが、イケてる日本の若者が少ないわけではありません。もちろんイケてる中国人や韓国人もたくさんいて、彼らは日本人より大胆にリスクをとりますよね。

磯崎:かもしれません。

ちきりん:リスクを積極的にとる中国人や韓国人が日本にもやって来ると、日本人にも刺激を与えて、面白いことが起こるかも……と思っています。そういう世界にちょっと私も入ってみたいな、と思って。なので少しでもいいので中国語と韓国語が話せて、日本語を教える資格を持っていれば、これまでの私の人生では出会わなかったような人とも会える機会が得られるかなと期待しています。

 もう1つやりたいことはITについて学ぶことです。私はブログを書いているだけで、ITについてはものすごくうといんですよ。いつもPCの前で四苦八苦しています(笑)。なので若者にまじってITの専門学校にでも行って、基礎的なことくらいは学びたいなあとも考えています。

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