え、水商売を? ちきりんさんの正体に迫るちきりん×磯崎哲也のマジメにおちゃらける(1)(1/4 ページ)

» 2010年12月03日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 ブログ界で人気を集める2人が、徹底的に語り合った――。ブログ「isologue(イソログ)」でビジネスやインターネットのことを綴っている磯崎哲也さん。“おちゃらけ社会派”として「Chikirinの日記」を書き続けているちきりんさん。Business Media 誠にこの2人が登場し、ネットビジネスや消費者金融、若者論などについて議論を尽くした。

磯崎哲也(いそざき・てつや)さんのプロフィール

1984年早稲田大学政治経済学部経済学科卒業。長銀総合研究所で、経営戦略・新規事業・システムなどの経営コンサルタント、インターネット産業のアナリストとして勤務。その後、1998年カブドットコム証券の社外取締役、ミクシィ社外監査役、中央大学法科大学院兼任講師などを歴任。現在、磯崎哲也事務所代表。公認会計士、システム監査技術者、公認金融監査人。

著書に『起業のファイナンス』(日本実業出版社)がある。ブログ:isologue、Twitterアカウント:@isologue


今は、念願の“プー太郎”生活

学生のときに水商売をしていたちきりんさん

磯崎:ちきりんさんは正体を明かさないブロガーとして活躍されています。僕も読者の1人なのですが、かつては証券会社に勤めていらっしゃったそうですね。そして会社を辞めて米国に留学していた、ということがブログに書かれていました。

ちきりん:私は兵庫県出身で大学生の時にはいわゆる“バックパッカー”として、世界中を旅していました。ちょうどそのころはバブルが起こり始めていて、旅費を稼ぐためにアルバイトで水商売もしていました。

磯崎:え!? そうだったんですか?

ちきりん:ええ。一番効率よくもうけることができますから。当時は高額のチップをくださる、“おじさま”もたくさんいらっしゃいました(笑)。

磯崎:ハハハ。

ちきりん:1985年のプラザ合意の後、急激に円高が進行したのはありがたかったのですが、それでもまだ学生だったので貧乏旅行でした。

 大学卒業後は証券会社に就職しました。今と違って、まだまだ女性を積極的に中核社員として雇おうというところは少なかったです。ただ金融機関の中では証券会社の地位は高くなくて男子学生の応募が足りなかったのか、女性を総合職で雇ってくれる証券会社もあり、そこに就職しました。

 そのころから外資系証券が日本で本格的に投資銀行業務を始めて、日系の証券会社から人をどんどん引き抜くようになりました。私も外資に転職した先輩から誘いを受け、それをきっかけにとりあえず米国でビジネススクールに行こうと決めました。カリフォルニアの大学に通っていたのですが、スティーブ・ジョブズ氏がアップルコンピュータを追い出され、ネクストコンピュータを創業していたときで、彼は学校に講演に来て「Think Big」みたいなことをしきりに言って学生をあおってました(笑)。

磯崎:ハハハ。

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