タイ国際航空で行く南ア・サファリの旅(後編)秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(2/6 ページ)

» 2010年12月03日 08時00分 公開
[秋本俊二,Business Media 誠]

危険と背中あわせの徒歩ツアー

 翌朝はホテルのフロントからのウェイクアップコールで、朝4時に起床。外はまだ暗い。さっと身支度を整えてホテルを後にし、指定された場所に着くと、同じ四輪駆動車に乗る各国からの旅行者がすでに集合していた。昨日とは別のレンジャーとともに、動物たちの棲息地を目指して暗い道をゆっくりとした速度で進んでいく。

飛行機と空と旅 南アのサファリドライブはオープン型の四輪駆動車を使うのが特徴

 30分ほど走ると車は停止して、最初にレンジャーから細かな注意点を説明される。アフリカの大地に朝日が昇り始めた。さあ、ここからは、いよいよ徒歩でのサファリ探索のスタートだ。

 ライオンやサイ、ヒョウなど獰猛(どうもう)な動物も多いので、ある程度の危険は覚悟しなければならない。出発前には「何があっても訴えません」という誓約書を提出させられた。ブッシュの中を歩きながら、レンジャーからの注意が頻繁(ひんぱん)に飛んでくる。立ち止まって写真を撮ろうとすると、勝手に距離をあけるな、背後からライオンが迫っているゾ! 何か質問しようとすると、シッ、いまは声を出すな! カメラのシャッターを押すと、許可するまでダメだといったろ!

 いや、こんなふうに書くと、無礼でイヤな感じのレンジャーだと思ってしまう人もいるだろう。が、決してそんなことはない。プロフェッショナルな“案内人”に徹してくれた彼のおかげで、ほかでは絶対にできない貴重な体験をした。ブッシュの中で3時間をともに過ごした彼が、どんな人だったのか? その素顔をちょっとだけ紹介しておこう──。

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