マスターブレンダーの厳格な舌と鼻をもって組み立てられた公式(レシピ)に沿ってブレンドされたシーバスリーガル。となると、これに勝手に混ぜ物を加えてしまうような飲み方はスコット氏にとってどう映るのだろうか。
「本場スコットランドの若者は、やはりストレートで飲む人が多いようですが、あなたがいま飲んでいるようにソーダ割りにして楽しむ人もいます。大切なのは、ウイスキーを楽しんで飲むということです」(スコット氏)
そのとき筆者が飲んでいたのは、シーバスリーガル12年を1:2.5でソーダ割りにしたもの。レモンピールは添えられているが、ウイスキーがもともと持っている柑橘系のニュアンスを崩さないようにレモン果汁は加えていない。メディア向けディナーとはいえ、インタビュー取材でもあるし、食後に登場するという25年を純粋に楽しんでみたいと思っていたし、そもそもそれほどお酒に強くないしということで選んでいた。
「日本では、ハイボールで楽しむのがブームになっていると聞きました。それはウイスキーを楽しんでくれる人が増えるという点でよいことだと思います。中国では、甘い緑茶で割るのが流行しているそうですが、それはそれで面白いことだと思います」
表情には出していなかったが、「やっぱりストレートで」というのがホンネではなかったかと推察できる。シーバスリーガル25年は、ストレートかほんの少しだけ水割りにして楽しんでほしい。
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