就職採用の都市伝説を検証する(2/3 ページ)

» 2010年11月30日 08時00分 公開
[増沢隆太,Business Media 誠]
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体育会系学生は有利

6.体育会系学生は有利

 企業や職種によります。体力勝負な企業なら不利になることはありません。しかし営業職などは、極めて高度なセンスを要求されるので、体力だけでは務まらないことが多くあります。いずれにしても「体育会だから採用」という判断はありません。

7.面接で親切な対応は不採用の暗示

 これはあります。もちろん、「不親切だから採用」はありません。ただ、最近の学生はひ弱な人が多いため、企業からすれば単に質問しただけなのに、「圧迫を受けた」と騒ぐ人はかなり多いと感じます。ゆえに、親切・不親切のジャッジも、よほど気を付けないと分かりません。

8.グループディスカッションでは司会をすべき

 司会をしたかどうかと採用は何の関係もありません。ただ、誰も司会に手を挙げないダメグループ、消極的なグループで、1人その場を進行する、しかも全然押し付けがましくない司会が出来たら、それは高評価になるでしょう。「俺がやるよ」「いや俺が」「どうぞどうぞ」は、グループディスカッションでは理にかなっていると思います。

9.OB訪問は採用につながる・つながらない

 これまたそのOB訪問の立場によります。リクルーターとして接しているOBは、OBではなく、採用要員です。母校への愛と、現職での評価のどちらが大切か、考えればすぐ分かりますよね。

 「最近の学生はマナーがなっていないので、何の縁もゆかりもない、単に同窓というだけの理由でしょーもない、会社案内を見れば書いてあるようなことを聞いてきて、しかもお礼メールもなし」というボヤキをとてもよく聞きます。学生諸君は、OB訪問した結果、このような無礼をはたらいて、かえって不採用を決定付けてしまうような愚は避けて下さい。

10.内定前に身元調査がある

 金融関係やごく一部の業界である、と言われています。ヘッドハントする場合など、高位職もある説がありますが、実態は分かりません。いずれにしても最終選考での話です。

 そんなことよりもっと恐いのはブログやTwitter、mixiなどで堂々と本名や本当のプロフィールを公開して、本音で日記などを書いている人です。

 「実は第一希望じゃない」とか「反社会的な行為をしていた」とか、そんなことがもしバレれば当然採用に決定的に響きます。これまた最終選考の前に、気の利いた人事は個人名や大学名など、いろいろ検索している可能性はあります。いずれにしても、ネットという個人情報ダダ漏れの環境で、堂々と個人情報を開示するような情報センスのなさがばれてしまうと、採否判定に大きく影響するのは当然です。

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