タイ国際航空で行く南ア・サファリの旅(前編)秋本俊二の“飛行機と空と旅”の話(3/6 ページ)

» 2010年11月29日 08時00分 公開
[秋本俊二,Business Media 誠]

本場タイ料理を空の上で

 成田を飛び立って1時間ほどが経過し、水平飛行に移ると、機内では食事のサービスが始まった。ビジネスクラスでは、メインディッシュを洋食と和食、タイ料理などバラエティに富んだ4種類の中から選択できる。わたしは迷うことなく「ココナツ風味のタイ風グリーンカレー」をチョイスした。

 キャビンでは、乗客一人ひとりにメニューを手わたしながら、客室乗務員が順番にオーダーをとって歩く。わたしの席の周囲からもこんな声が聞こえてきた。

「どれもおいしそうだけど、そうだなあ──この“タイ風のカレー”っていうのにトライしてみようかな」

「あ、わたしもそれを! タイ風カレーをお願いします」

 タイ料理はすーっと胃に入るし、身体にもやさしい。そんな評判が、おそらく乗客たちにも伝わっているのだろう。席を立ってキャビンをざっと観察してみたところ、同じタイ料理をオーダーしている人が全体の4割ほどいた。以前わたしは、機内食の調理を担当する成田のケータリング会社を取材したことがある。そのときに知ったのが、タイ国際航空ではタイ人の有名なシェフを成田に常駐させていたこと。つまり本場のシェフが、日本の機内食づくりのスタッフたちに直接、きめ細かな指導を行っていたのだ。そういう地道な取り組みの成果が、乗客たちからの「評価」に確実に結びついているのだと思う。

飛行機と空と旅 機内食づくりへの“こだわり”もタイ国際航空の特徴の1つ(出典:Thai Airways International)

 食事を終えたあとは、エンターテインメントシステムで映画を楽しんだり、シートを180度のフルフラットベッドにして睡眠をとったり。思い思いに過ごしていると、6時間のフライトは本当にアッという間だ。TG677便は定刻の21時35分(現地時間)にバンコクのスワンナプーム国際空港に到着した。

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