手掛かり難の週末とあって閑散小動き清水洋介の「日々是相場」夕刊(2/2 ページ)

» 2010年11月26日 15時59分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]
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明日の相場雑感

 米国市場が休場で手掛かり難のなか、為替は円安に振れたのですが、週末ということもあり、上値の重い冴えない展開となりました。特に何があったわけでもなく手仕舞い売りに押されるもの、買い戻しで高くなるものなどが見られ指数の方向感、相場全体の方向感の見えない展開となりました。週末の米国でのクリスマス商戦の始まりや北朝鮮の問題、欧州の金融不安などを取り沙汰しては手仕舞いの動きとなったようです。

 朝から終始方向感のない相場展開となりました。特に北朝鮮問題や欧州金融問題も不安を煽るようなこともなかったのですが、どうしても悲観的に見てしまうようです。ファンド筋の買戻しが無ければ手仕舞い売りに大きく押されることになってしまったのではないかと思います。実際に東証マザーズ指数は買戻しが少なかったものと見られ大幅安となるなど、やはりまだまだ相場に対して疑心暗鬼ということなのでしょう。

 ただ、日経ジャスダック平均も「ジャスダックTOP−20」のおかげがあるとは言え、堅調となって、一目均衡表でも「雲」と言う抵抗帯を抜けて底入れ感も出ています。個人投資家の資金もそろそろ動き出したと見てもいいのかもしれません。「FX取引(為替証拠金取引)」に見られるように、投機的な金融商品にはお金が流れているのですが、以前のような「投資」としての株式投資にはなかなか資金も流れていないような気がします。

 懸念材料は残るものの相場に底入れ感が出て、相場全体の底上げ、水準訂正が期待されるのですから、こうしたときこそ、本来の投資=中長期の投資を考えてもいいのではないかと思います。「株式投信」もこうした時にこそ設定されれば、下値リスクが少なく、大きなリターンが得られるのではないかと思います。新興国への投資や「毎月分配型」も良いのでしょうが、じっくりとお金を「貯めながら殖やす」ような投資のチャンスではないかと思います。

清水洋介氏のプロフィール

慶應義塾大学法学部卒。1983年に大和證券に入社、以来、マネックス証券などを経て現在リテラ・クレア証券で相場情報などに携わっている。営業やディーラーの経験を基に、より実戦に近い形でのテクニカル分析、市場分析に精通している。日本証券アナリスト協会検定会員、日本テクニカル協会会員。著書に『江戸の賢人に学ぶ相場の「極意」 』 (パンローリング)、『儲かる株価チャート集中セミナー』(ナツメ社)。清水洋介の「株式投資の羅針盤


※掲載されている内容は、コメント作成時における筆者の見解・予測であり、有価証券の価格の上昇または下落について断定的判断を提供するものではありません。


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