総量規制の影響がジワリ……ヤミ金に接触した人は16.6%

» 2010年11月19日 14時08分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 2010年6月に改正貸金業法が完全施行されたが、利用者はどのような影響が出ているのだろうか。総量規制(年収の3分の1以上の資金を借りることができない)導入により、借入限度額を引き下げられた人で「ヤミ金と接触したことがある」(「利用したことがある(現在も残高あり)」2.0%、「利用したことがある(現在は残高なし)」5.2%、「利用したことはない(接触したことはある)」9.4%)人は16.6%に達していることが、日本貸金業協会の調査で明らかになった。

ヤミ金に接触したことがある人は16.6%(出典:日本貸金業協会)

 ヤミ金に接触したことがある人は、どのようにして不正業者を知ったのだろうか。この質問に対し「インターネット広告」(42.2%)がトップ。次いで「折込チラシ」(26.5%)、「ダイレクトメール」(18.1%)、「雑誌広告」(16.3%)、「友人・知人の紹介」(14.5%)と続いた。またどのようにして接触したかを聞いたところ「自ら電話をかけた」(54.9%)という人が断トツ。以下「ヤミ金業者から電話で接触があった」(15.1%)、「自らメールした」(11.4%)、「ヤミ金業者の事務所に直接行った」(7.8%)という結果に。

ヤミ金の認知経路(出典:日本貸金業協会)

ヤミ金を利用する理由

 なぜヤミ金を利用したのですか、と聞いたところ「正規の貸金業者がどこも貸付を行ってくれなかったから」(52.8%)と回答した人が最も多かった。次いで「緊急にお金が必要になったから」(45.8%)、「ヤミ金業者だと分からなかったから」(22.2%)、「以前から知っていた業者だったから」(4.2%)と続いた。

ヤミ金を利用するようになった理由(出典:日本貸金業協会)

 今後もヤミ金を利用しますか、という質問に対し「どんなことがあってもヤミ金から借り入れをしない」と答えた人が79.2%。しかし「どうしようもない状況になれば、ヤミ金でも借り入れせざるを得ない」が15.5%、「必要に応じ、借り入れを検討する」が4.9%だった。

 インターネットによる調査で、総量規制に該当している1000人が回答した。調査期間は8月26日から9月17日まで。

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