エフィジェント株式会社代表取締役、プロジェクトマネージャー。「管理だけではない。推進、コンサルタント役としても機能する」をコンセプトに、ITプロジェクトマネジメントサービスを提供している。
プロジェクトデザインの基本フレームワークとして「5W2H」を紹介したい。
ご存知の通り、5W1Hとは「When(いつ)」「Where(どこで)」「Who(誰が)」「What(何を)」「Why(なぜ)」「How(どのようにして)」である。そして5W2Hとは、この5W1Hに「How much(どれくらい)」を含めたものになる。
この5W2Hの7要素を、検討プロジェクトにおける具体的なデザイン要素名に置き換えると次のようになる。
「デザイン要素の中で重要なものは何か?」を考えると、5W2Hすべてが検討成果に大きな影響を及ぼす重要なものなので、一概に特定要素を挙げることは難しい。各々のプロジェクト特性にも大きく依存するものである。
ただし、「デザインするに当たって、最も時間を費やすべきものは何か?」という視点で見ると、私は「HOW(検討アプローチ)」と考える。「How Much(検討スコープ)」や「Who(検討体制)」などの要素も重要で深い検討を必要とするが、一定以上の時間を費やすべきではない。
何を言いたいかというと、「これらの要素(検討スコープや検討体制など)は、時間をかければかけるほど 質が向上するというものではない」ということである。一定時間を超えて検討しても、質向上の余地は小さいということである。
一方、「How(検討アプローチ)」については逆である。時間をかければかけるほど、質向上につながりやすい。時間が許す限りトコトン再考を重ねたいところである。
検討プロジェクトにはメソッドがないため、まったくの白紙から検討アプローチを考える必要がある。「漠然としている検討対象をどう要素分解するか?」「どんな順番で検討するか?」「どんな手法で検討するか?」「検討に必要となる参考データをどう取り込むか?」などといったことについてのデザイン検討が必要である。
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