矢野経済研究所は11月15日、「国内靴・履物市場に関する調査結果」を発表、2009年度の国内靴・履物の市場規模(小売金額ベース)は前年度比4.4%減の1兆3445億円と、2年連続で減少したことが分かった。
矢野経済研究所では「2008年後半のリーマンショックに端を発した世界同時経済不況で、欧米からの輸入ブランドや高級紳士靴などの高額商品を購入してきた新富裕層を代表とした個人消費が冷え込み、購買頻度や購入単価が低下。また、企業が消費者の需要を喚起するため、より低価格な商品を投入したことで、客単価が低下したことも一因に挙げられる」とコメントしている。
分野別に見ると、紳士靴市場は前年度比6.1%減の2300億円、婦人靴市場も同9.0%減の3730億円と苦戦。需要の減少ととともに、紳士靴は2万円以下、婦人靴は1万円以下の価格帯にまで、売れ筋の価格帯が下がっていることが影響している。
一方、ベビー・子供靴市場は同3.4%増の900億円と好調。市場をけん引しているのは「レーシングシューズ(早く走るための機能性を加えた走行強化型タイプ)」で、2003年に発売された商品がヒットを重ねて以降、競合商品が次々と投入されている。矢野経済研究所では、レーシングシューズはベビー・子供靴市場規模の約26%のシェアを占めていると推測している。
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