新卒の採用活動が早まっている……どう思いますか

[Business Media 誠]

　新卒者の採用活動の早期化や既卒者の就職難について、問題があると思いますか？　この質問に対し、3社に2社が「問題があると思う」（67.0％）と答えていることが、帝国データバンクの調査で分かった。一方、「問題があるとは思わない」とした企業は10.5％。

　多くの企業は採用活動の早期化や既卒者の就職難に問題があると認識しているようだが、中小企業からは「大手企業が早期に内定を出している以上はやむを得ない」（産業用電気機器卸売）といった声も出ている。「優秀な人材の獲得競争の中で採用活動を早めている企業も多く、現在の採用活動において求職者と企業の双方で負担が増している」（帝国データバンク）という。

　また新卒者の採用活動の開始時期を遅らせることに「賛成」という企業は55.4％、「反対」が6.9％、「分からない」が37.7％。「賛成」と答えた企業を見ると、新卒採用のある企業は60.7％、ない企業は54.8％だった。定期的に新卒採用を行っている企業ほど、採用活動を遅らせることに肯定的のようだ。

既卒者の新卒扱いの採用について

　卒業後3年以内の既卒者について、企業は新卒として採用活動を行うべき――といった意見があるが、このことについてどのように考えているのだろうか。この質問に対し「賛成」と答えた企業は38.4％、「反対」が23.2％、「分からない」が38.4％。

　「賛成」と答えた企業を見ると、新卒採用を行っている企業は34.7％に対し、行っていない企業は41.2％だった。既卒者を新卒扱いで採用することについて、約4割の企業は賛成しているものの、「定期的に新卒採用を行っている企業ほど肯定的にとらえていない様子がうかがえた」（帝国データバンク）

　調査期間は10月19日〜31日で、1万1163社が回答した。