教え上手、教えられ上手になる方法(2/3 ページ)

» 2010年11月05日 08時00分 公開
[今野誠一,INSIGHT NOW!]
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「教えられ上手」になろう

 「うちの上司は教え方が下手だ」とか「うちの先輩は何を言っているか分かりにくい」などという不満を言う若手社員はどこにでもいるものです。実はこういう人を「教えられ下手」と言うのです。

 学び上手なメンバーが多い組織は強いものです。なぜかというと、互いに教え合う文化ができている可能性が高いからです。筆者は仕事上、研修やセミナーなどを通じて、誰かに何かを伝える機会が多いのですが、そういう立場でどんな人に「教えたくなるか」を考えると、「教えられ上手」のポイントが浮かび上がってきます。

「教えられ上手」になるための3つのポイント

1.表情豊かな人

 表情豊かに話を聞いてくれる人には、もっと力を入れて伝えたいと思います。

 何事も楽しく学ぶ人。自分の知らなかったことを学ぶのが楽しくてしょうがないという、好奇心のかたまりのような人には、余分に何かを伝えたいと思いますから、情報が集まるものだと思います。それが動作にも現れる人は、決まってうなずきながら聞いてくれるものです。

2.メモを取る

 メモを取る態度は必須です。どんなにベテランになっても、どんなに組織の中で偉くなっても、学びマインドが強い人はきちんとメモを取りながら話を聞いています。メモを取っていないと話している方は「聞き流しているんだなあ」とか「あまり貴重な話と思ってくれていないんだなあ」と受け止めるものだと思います。

3.自分から何かをつかむ

 単に「受け止める」だけではなく、「自分から情報を取りにいく」姿勢が大切。常に疑問を自分の中で留める「受け止めよう」という態度だけでなく、「自分から情報を取りにいこう」と学びポイントを1つでも多く引き出そうとする態度です。

 私の先輩社長(ですから年配のベテラン社長です)に、どんなセミナーや講演会に行っても、必ず最前列にかじりつくように陣取って、質疑応答の時間に必ず1つは講師に質問するということを自分に課している方がいます。素晴らしい態度だと思います。かなりのレベルのベテラン社長にして前のめりの学びの姿勢を示しておられて、自分はまだまだ甘いと思わせられます。

 ポイントは、ただ聞いているのではなく、常に疑問ポイントを自分の中で明らかにしながら聞いて、必ず質問でそれを解消するという態度です。

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