「ものすごい空洞を発見する」デザインタイドトーキョーの会場(1/2 ページ)

» 2010年11月02日 07時50分 公開
[加藤孝司,エキサイトイズム]
エキサイトイズム

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※この記事は、エキサイトイズムより転載しています。


 デザインタイドトーキョー2010。設営中の会場で今年の会場構成を手がける建築家・中村竜治氏に話を聞いた。

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 天井高を抑えたエントランスホールを抜けると、神殿の列柱のような巨大な物体が天井ギリギリまで空間をどこまでも埋めつくしている風景が広がる。

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 デザインタイドトーキョーは、そこで発表される今を感じさせる世界中から集まった最新のプロダクトへの期待もさることながら、毎回注目を集めるのは、会場構成デザインだ。2008年、2009年は建築家の谷尻誠氏が会場デザインを手がけ、建築、デザインの枠を越え、ファッションの世界でも話題になった。2010年の会場構成を手がけたのは建築家の中村竜治氏だ。

 中村竜治氏は今年だけでも、「建築家の色とかたち」展における「カラフル」、そして、記憶に新しい今年春に東京国立近代美術館で行なわれた「建築はどこにあるの?7つのインスタレーション」展での圧倒的なスケール感を持った作品「とうもろこし畑」を発表。建築的思考により、建築の枠を越えた作品を次々と発表し、注目すべき若手建築家だ。

 天井高7メートル近いホールを埋め尽くすのは、白く着色された無数の鉄板。それがほぼ等間隔で並び、見る角度によってさまざまな表情をみせる。波状に加工された鉄の板は、2枚が対になり、支えあうことで自立している。その支え合いながら自重によりたわんでいるものが、奥行き40メートル、高さ7メートルのホールにひたすら続いている風景。

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