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» 2010年11月02日 08時00分 UPDATE

ローソンを“研究する”:タマネギから風邪薬まで――コンビニがいろんな商品を扱うワケ (1/2)

店舗数が飽和しているため、客層の拡大が課題となっているコンビニ業界。ローソンでは、生鮮やヘルスケア、店内調理などに取り組むことで、これまで店舗に来なかった客層を獲得しようとしている。

[堀内彰宏,Business Media 誠]

 東京都港区の虎ノ門にある城山トラストタワー。スウェーデン大使館やテレビ東京に隣接するオフィスビルだが、その入り口にあるローソンに入ると、普段街で見かけるコンビニとは違う風景が広がる。

ah_roson1.jpg ローソン城山トラストタワー店。左がクオール薬局の窓口、右がコンビニのレジ

 レジの隣にあるのは、クオール薬局の窓口。8月2日にオープンした城山トラストタワー店では、“調剤薬局併設型コンビニ”として、通常のコンビニの営業に加えて、調剤コーナーを設置して処方せんの受付、薬剤師による専門情報の提供や医薬品に関するカウンセリングサービスも行っているのだ。薬事法の改正で、コンビニでもOTC医薬品(薬局・ドラッグストアなどで販売されている医薬品)が販売できるようになったことから誕生した店舗である。

 法改正によりコンビニでOTC医薬品が販売できるようになったとはいっても、OTC医薬品を販売するには、登録販売者の資格が必要で、そのためには薬局での1年以上の実務を経験しなくてはならない。そのため、城山トラストタワー店はクオール薬局がオーナーとなって運営、その従業員が出向する形をとっている。

 城山トラストタワー店では、医薬品専用の売り場(220アイテム)もあり、風邪薬やサプリメントなどのほか、血圧計や体重計なども販売。また、テレビ電話を通じて、クオールのコールセンターの薬剤師からカウンセリングも受けられる。

ah_roson2.jpgah_roson3.jpg サプリメント以外に健康器具も販売する(左)、テレビ電話で薬剤師のカウンセリングも受けられる(右)

いかに客層を広げるか

ah_roson4.jpg ローソン広報部長の宮崎純氏

 「コンビニ業界は店舗数が飽和状態。そのため、いかに客層を広げるかが課題となっているのです」

 そう語るのは、ローソン広報部長の宮崎純氏。現在、ローソンの客層は男性7割に対して女性は3割、年代別では20〜40代前半までが全体の8割を占めている。ヘルスケアに特化した城山トラストタワー店は、健康を意識する中高年を取り込む狙いがあるというわけだ。

 このようにローソンではさまざまな客層拡大の試みを行っているが、その先駆けとなったのが、2001年にスタートしたナチュラルローソンである。美容と健康をテーマに、食材やカロリーにこだわった商品を提供、自然を生かした店舗デザインにしたことなどによって、客層の5割は女性となった。日販(1日の売り上げ)も一般のローソンの平均50万円に対して、ナチュラルローソンは平均60万円と2割ほど多くなっているという。

 しかし、悩みもあるようで、「4年前に大阪や京都、名古屋にも出店したのですが、商品価格帯がやや高いことが影響してか、売り上げが伸びなかったんですね。そのため全国展開はあきらめて、都内のオフィス街中心に80店舗ほどを出店しています」

ah_roson5.jpg 女性をターゲットにしたナチュラルローソンは限定商品も多い
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