プジョーRCZ、五感に響くデザイン至上主義(2/3 ページ)

» 2010年10月25日 08時00分 公開
[東ミチヨ,エキサイトイズム]
エキサイトイズム

 革新的なデザインモチーフだが、実はかつて1960年代のザガート製アルファロメオにも採用されていたという。どこか女性の身体をイメージさせるデザインは、当時のイタリアモダンのスタイルをも彷彿させるグラマラスな造形だ。

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 しかしこの形は、前面投影面積を低減して空力性能を高め、スポーツカーとして車高を抑えながらも乗員のヘッドクリアランスを確保する、という確かな役割を果たすために設計されている。

 ただし、ガラス素材でこの滑らかな曲面を作り出すには、高度な技術が求められるという。モックアップまでは、ルーフ、リアともポリカーボネート製で軽量に作られていたが、市販での量販には適さないためガラス製に変更された。またオプションで、ブラックカーボンルーフを採用したパッケージも用意されている。

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 一方、フロントフェイスはプジョーらしい印象。遠くからでも一目でプジョーと分かる大きなライオンのロゴ、切れ味のいいヘッドライト、大きく口を開けたグリルがアグレッシブに誘惑する。プジョーファンを惹きつける、アイコニックなデザインになっている。革新と伝統が上手にブレンドされたバランス感覚といえる。なおRCZは、オーストリアのマグナで生産され、2011年には1万7000台の販売を目標にしているという。

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