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» 2010年10月07日 08時37分 UPDATE

清水洋介の「日々是相場」朝刊:景気回復鈍化懸念と金融緩和期待が交錯してまちまち (1/2)

[清水洋介,リテラ・クレア証券]

<NYダウ>10967.65△22.93

<NASDAQ>2380.66▼19.17

<為替:NY終値>82.92-82.98

景気回復鈍化懸念と金融緩和期待が交錯してまちまち

 前日の大幅高の反動に加え、朝方発表されたADP全米雇用リポートで予想よりも雇用情勢が芳しくなかったことやIMF(国際通貨基金)が主要国の経済見通しを下方修正したことから、売り物がちではあったのですが、金融緩和期待もあって買い気も旺盛で方向感のない展開となりました。芳しくない経済指標も金融緩和を確実視させるものとして、悪材料視されることもなく、「ドルキャリー取引」も活発に行われているようで、商品相場も引き続き堅調となって、株式市場の下支え要因となっていました。目先的な過熱感もあり、ダウ平均は堅調ながらも上値が重く、ナスダック指数は利益確定売りに押されて軟調となりました。

 引き続き金融緩和期待が根強く、株式市場ばかりではなく商品相場も債券も堅調となっています。FRB(連邦準備理事会)に対する期待が強く、景気悪化となれば金利が下がり、金利が下がるとリスク許容度が上昇し、経済が活性化するということで、株式市場にも買い安心感が出ているものと思われます。ただ、週末には雇用統計の発表があり、決算発表も本格化するなかで、景気の足踏みと金融緩和期待、経済指標と決算動向をにらみながら右往左往する場面も多いと思われます。

 個別には多機能携帯電話の新型機の量産をすると伝えられたアップルが堅調、大幅増益を発表したコストコ・ホールセールも高く、企業買収報道を受けてGE(ゼネラル・エレクトリック)が堅調となりました。アドバンスト・マイクロ・デバイスは軟調、インテルは堅調と半導体関連もまちまち、金融株もJPモルガン・チェースは高く、バンク・オブ・アメリカが安いなど目先の需給で高安まちまちとなっていました。商品相場が堅調でアルコアなど素材株も堅調、エクソン・モービルやシェブロンなど石油株、パブリック・ゴールドやニューモント・マイニングなどの金鉱株も高くなりました。

本日の相場

日経平均

 昨日の日本市場は米国株高や金融緩和を好感する動きが続き大幅高となりました。買い先行で始まったあと、円高を嫌気して上値の重い場面もあり、銀行株が自己資本比率規制の問題で売られる場面もあったのですが、後場に入ってから一段高となりました。大きな動きはなかったのですが、その後も買戻しを急ぐ動きも多く値持ちも良く、売買高も膨らんで高値圏での引けとなりました。市場参加者が増えた可能性もあり、底入れ感が強まりました。

 米国市場はまちまちとなりましたが、対米ドルで円高が進んだことから日本市場は上値の重い展開となりそうです。シカゴ市場(CME)の日経平均先物も昨日の終値に比べて軟調となっているようです。円売り介入期待もあり、思い切り売り叩き難いのでしょうが、逆に介入がないとなるとさらに円高に進む可能性も高く、輸出株を中心に上値の重い軟調な展開となりそうです。ただ、円売り介入がここでないとなると、日本経済の回復も「内需主導」とならざるを得ず、かつての「バブル」時のように不動産株などを中心に物色することになるのでしょう。

 日経平均は一目均衡表の「雲」を抜けて「三役好転」と言う一つの買いシグナルとなり、底入れ確認と見ても良いと思われます。ただ、引き続き節目と見られる9500円〜600円水準を抜け切ったのかどうかを確認するような動きも見られるものと思います。一気に10000円台まで上昇となるというよりは、9500円〜600円水準での底堅さを確認する動きとなるのでしょう。ドルキャリー取引もあって、商品相場が堅調となっており、内需株の物色に加え、商社株や非鉄株が買われれば堅調な展開となり、上値の節目である9800円〜900円水準を目指すことになるのでしょう。

本日の注目点

◇9月の外貨準備高(財務省)

◇8月の景気動向指数速報(内閣府)

◇9月の東京都心オフィス空室率(三鬼商事)

◇9月の携帯電話各社の契約件数

◇10年物国債〔10月債〕入札

◇3−8月期決算:セブン&アイ(3382)、オンワードHD(8016)、ファミリーマート(8028)、吉野家HD(9861)

◇9月の米小売各社の既存店売上高

◇8月の米消費者信用残高

◇フィッシャー・ダラス連銀総裁講演

◇ホーニッグ・カンザスシティ連銀総裁講演

◇欧州中央銀行(ECB)理事会

◇フィリピン中銀金融政策決定会合

◇海外7−9月期決算:アルコア、ペプシコ

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