最高醸造責任者に聞く、ギネスビールの“正しい”飲み方(1/3 ページ)

» 2010年10月07日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]
GUINNESS NIGHTで配られたギネスビール

 日ごろビールを飲んでいる人でも、ギネスビールは飲んだことがないという人は多いのではないだろうか。中には「ギネスビールはパブなどでしか飲めないモノ」と思っている人もいるのでは。しかしパブで飲める樽詰のモノと缶入りのモノの中味はほとんど同じ。「アイルランドのダブリンで醸造され、同じタンクで熟成されたものが、最後にそれぞれ樽や缶に詰められ出荷されている」(ギネスビール担当者)という。

 ギネス社が創業したのは1759年。日本は江戸時代で、平賀源内、本居宣長などが活躍していたころだ。創業者のアーサー・ギネス氏は34歳のときに会社を建ち上げ、アイルランドのダブリンにある醸造所と年間45ポンドで賃貸契約を結んだ。その契約期間は、なんと9000年だったという。

119.5秒のカスケードショー

 ギネスビールに“正しい”飲み方というのはあるのだろうか。中には「グラスに注いで飲めばいいのでは」と思っている人もいるだろう。実はギネスビールをグラスに注ぎ、それをすぐに飲んでもおいしくない。ギネスビールをグラスに注ぐと、中心部で泡がゆっくりと上昇し、グラス面に沿った周辺部では泡が波模様を描きながら落ちていく。この姿は「カスケード(小滝)ショー」と呼ばれ、泡が落ち着くつくまでの時間は119.5秒だという。まさに“ショーを楽しみながら待つ”ビールなのだ。

 泡立ちがおさまればギネスビールを飲むことができるが、それで“満足”した味を楽しむことができるのだろうか。そこでギネスビールのマスターブリューワー(最高醸造責任者)であるファーガル・マーレイ氏に、ギネスビールの“正しい”飲み方を聞いた。

※本記事は10月5日に開かれた「GUINNESS NIGHT(ギネスナイト)」の席で、マーレイ氏が話されたことをまとめたものです。
ギネスビールをグラスに注ぐ(GUINNESS NIGHTにて)
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