30代の給与が減り続けているが、どうすればいいのかちきりん×赤木智弘の“ちゃかす”が正義(8)(2/3 ページ)

» 2010年09月28日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

ちきりん:わたしもその意見に賛成ですね。なんだかんだ言っても日本は豊かな国なので、生活レベルを12分の8に落としても、問題ないでしょう。

赤木:そうすれば、個人の所有物は減るでしょうね。日本の国土は狭いので、個人で土地や家を所有するのではなくマンションなどの集合住宅に住めばいい。また家を購入するのではなく、賃貸で住む人が増えるでしょう。

ちきりん:子ども1人に個室がなくて、何も困らないと思う。

赤木:ただ土地を持っている人が、そこで強くなってしまうと困る。その辺は調整しなければいけませんが、ローンを組んで家を所有しているがために家を手放すことの恐怖を抱いていることはよくないと思いますね。

ちきりん:ただ経済を良くするには、みんなに家を購入してもらわなければいけない。そうなることで、仕事が増えていくという面もありますよね。

赤木:今の日本は人口が都市に集中していますが、こうした現象は「土地が有効に活用されている」と思っています。狭い部屋で暮らすことにはなりますが、集中的に利便性を高めることができます。田舎の一軒家に住んで、そこに電気、ガス、水道を整備することのほうがムダが多い。

ちきりん:確かにみんながバラバラに住むということは、効率的ではないですね。「限界集落」と呼ばれる所に、電気、ガス、水道を引っ張ることはものすごくムダが多い。このほかにも学校や消防署なども建てなければいけない。1人当たりに必要になるお金は都会と比べ田舎のほうがかなり高いはず。

 限界集落に住んでいる人たちは、地方の中核都市に住んでもらうのではどうでしょうか。別に東京や大阪に来る必要はありません。もしどうしても限界集落に住みたいというのであれば、自分のお金でそこに住めばいい。しかし、そこに国の税金は投入しない。実際、インフラの来ていない山の中に「高級別荘地」を作る場合はそうなっていますよね。

 なので「田舎はある程度整理して、固まって住みましょう」という党が出てくれば、私は賛成ですね。

赤木:わたしも賛成ですね。

ちきりん:そして余ったお金は、セーフティーネットに使えばいいんですよ。

赤木:そうですね。経済の成長を進めると同時に、そうした非効率な部分を整理していく必要があります。

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