経済指標の好転もあり、底堅く堅調清水洋介の「日々是相場」朝刊(1/2 ページ)

» 2010年09月22日 08時47分 公開
[清水洋介,リテラ・クレア証券]

<NYダウ>10761.03△7.41

<NASDAQ>2349.35▼6.48

<為替:NY終値>85.08-85.14

利益確定売りに押されまちまちだが経済指標の好転もあり、底堅く堅調

 FOMC(公開市場委員会)の結果発表を控えて様子見気分の強い始まりとなりました。朝方発表された住宅着工件数が予想を大きく上回ったのですが、前日までの上昇もあり、利益確定売りが先行し軟調な推移となりました。FOMCの結果が発表されると堅調となり、ダウ平均は最後まで値持ちの良い展開となりましたが、ナスダック指数は利益確定売りに押されて軟調となりました。追加の金融緩和期待はあるものの、景気回復鈍化懸念が薄れたことを買う動きも一段落となった感じです。

 相変わらず「FRB(連邦準備理事会)が何とかしてくれる」と言う雰囲気が強いようです。実際には住宅着工件数に見られるように景気回復が継続していると思われるのですが、芳しくない経済指標などには敏感に反応してしまう動きは今後も続くものと思います。ただ、FRBへの信頼も見られるように楽観的な見方も徐々に増えており、後は雇用や個人消費関連に好調な指標が見られれば今度は景気回復を好感し、ドル高を好感するような展開になって来るのではないかと思います。

 個別にはレナーやKBホーム、トール・ブラザーズなど住宅関連銘柄が堅調、インテルやIBM、アップルなどハイテク銘柄も高くなりました。JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカなど金融株は軒並み軟調、景気敏感株はキャタピラーは堅調となったもののGE(ゼネラル・エレクトリック)やアルコアは軟調となるなどまちまち、となり、原油価格が軟調となり、エクソン・モービルなど石油株は安くなりました。投資判断の引き下げが伝えられたサンディスクやノキアは大幅下落となりました。

本日の相場

日経平均

 昨日の日本市場は3連休中の米国市場が大幅高、為替も落ち着いていたことから、買い先行となったものの上値の重さを嫌気するように売られ軟調となりました。持高調整の売り買いが中心となるなかで目先筋の手仕舞い売りもあって外国人も買い越しと伝えられたのですが買い支え要因とならず軟調となりました。米FOMC(公開市場委員会)の開催を控えて為替に動きが出てくるのではないかとの懸念もあり、売りが嵩んだものと思います。

 米国市場はまちまちとなり為替が対ドルで円高に振れたことから上値の重い展開となりそうです。対ユーロでは円安に振れたことで、底堅さも見られるのでしょうし、引き続き、世界的な景気回復鈍化を懸念して売られ過ぎた銘柄などは底堅さも見られるのでしょうが上値も限られそうです。大きな経済の流れと言うよりは日経平均の銘柄入れ替えなどもあり、持高調整の売り買いが中心となっており、目先の需給に振らされる展開が続くものと思われます。商社株や電子部品株の一角、ディフェンシブ銘柄の一角など業績面で割安感が強い銘柄などは底堅い堅調な展開が期待されます。

 昨日の相場でも上に抜け切れなかったこともあり、飛び石連休を控えて上値は重そうです。それでも9500円〜600円水準の節目を割り込むまで売り急ぐ理由もなく、目先の持高調整の売り買いに振らされながらも9500円〜600円水準での底値固めが続くものと思われます。7−9月の決算動向が見えてくれば割安感や売られ過ぎの修正で上値の節目を試す動きとなって来るのでしょうし、下期の順調な景気回復が確認されれば10000円台も回復することになるのでしょう。

本日の注目点

◇・22日(水)

◇ 8月の全国スーパー売上高(日本チェーンストア協会)

◇ 8月の全国コンビニエンスストア売上高(日本フランチャイズチェーン協会)

◇ 6−8月期決算:日本オラクル

◇ 台湾市場が中秋節で休場

◇ 上海・深セン市場が中秋節で休場(24日まで)

◇ ノルウェー政策金利発表

◇ 海外6−8月期決算:ベッド・バス・アンド・ビヨンド

◇・23(木)

◇ 秋分の日

◇ 香港市場が中秋節で休場

◇ 4−6月期のニュージーランド国内総生産(GDP)

◇ 8月の米景気先行指標総合指数

◇ 8月の米中古住宅販売件数

◇ 海外6−8月期決算:ナイキ

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