あなたは賛成しますか? 国が運営する新聞社にちきりん×赤木智弘の“ちゃかす”が正義(2)(1/3 ページ)

» 2010年09月14日 08時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 全10回でお送りする、匿名ブロガー・ちきりんさんと、フリーライター・赤木智弘さんの対談連載2回目。前回は、新聞が「若者が不幸である」ということを大々的に報じない背景について語ったが、今回は「国が新聞社を運営することについてどう思うか」などを語り合った。

ちきりん×赤木智弘の“ちゃかす”が正義:記事バックナンバー:

新聞が「若者は不幸である」と報じない理由(1)


赤木智弘さんのプロフィール

1975年8月生まれ、栃木県出身。長きにわたるアルバイト経験を経て、現在はフリーライターとして非正規労働者でも安心して生活できる社会を実現するために提言を続けている。

著書に『若者を見殺しにする国 私を戦争に向かわせるものは何か』(双風舎)、『「当たり前」をひっぱたく』(河出書房新社)がある。ブログ「深夜のシマネコ」、Twitter「@T_akagi


メディアが分断されてしまった

ちきりんさん

赤木:中高年向けの話題ばかりを報じている新聞は、もはや若い人にはついていけていないメディアですね。

ちきりん:昔の日本は1億総中流だったので、新聞を読んだり、テレビを見ていればニュースをカバーできた。しかし今は世代の利害関係が生まれているので、メディアが分断されてしまった。メディアも世代によって色分けされていて、団塊世代は新聞、30〜40代はPCでネットメディア、20代以下は携帯電話を利用している、ということですよね。

 わたしはこうした動きは自然なことかなと思います。マーケットというのは大きくなればなるほど、セグメンテーションが細かくなっていくものですから。

赤木:マスメディアというのは全体を相手に報道しなければいけない。ただ新聞社は私企業なので、効率化を求めなければいけないし、利益も上げていかなければいけない。マスメディアの存続意義というものを考えたときに、新聞は大衆を相手に報道ができるのか、と考えてしまいますね。期待はするけれども、難しいのではないかと思っています。

 逆にブログは自分の周辺のことを書くことで成立するメディア。なのでブログにはマスメディアの役割は全く期待できない。

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