7月17日に全面的に施行された改正臓器移植法。これによって、家族の承諾があれば、脳死判定を受けた人の臓器を移植することが可能になったが、この法律改正はどのようにとらえられているのだろうか。
ORIMOの調査によると、「家族の承諾によって、脳死判定を受けた人の臓器移植が可能になる改正臓器移植法の評価」を尋ねたところ、「評価できる(評価できる+やや評価できる)」が70.7%と、「評価できない(評価できない+あまり評価できない)」の5.5%を大きく上回った。年代別に見ると、50代では「評価できる」が62.1%と、全体平均より8.6ポイント低くなっていた。
多くの人が法律改正を評価しているようだが、「家族が脳死判定を受けた際に臓器移植を承諾しますか?」と聞くと、「承諾すると思う」が39.2%と、「承諾しないと思う」の13.8%を上回った。しかし、「分からない」が47.0%と半数近くを占めており、複雑な感情が渦巻いていることがうかがえた。
「承諾すると思う」と回答した人に理由を聞くと、「移植することでどこかで生きていると感じられるから」「未来ある人間のために命をつないでいきたいから」といった声があった。
だが、法律は改正されたものの、「臓器移植に関する情報が不足していると思う(不足していると思う+やや不足していると思う)」人の割合は70.0%と高かった。
不足していると思う情報を尋ねると、最も多かったのは「臓器移植の安全性」で65.6%。以下、「ドナー(臓器提供者)とレシピエント(被移植者)の選定方法」が65.2%、「臓器移植の移植費用」が64.6%、「現代の臓器移植実施状況」が56.0%、「最新の移植医療技術」が54.6%と多くの項目が5割を超えた。
インターネットによる調査で、対象は20〜59歳の男女1009人。調査期間は8月24日から31日。
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