1+1を2より大きくするために――スター社員の仕事術(1/2 ページ)

» 2010年09月10日 08時00分 公開
[今野誠一,Business Media 誠]
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今野誠一(いまの・せいいち)

マングローブ社長。組織変革と、その担い手となる管理職の人材開発を強みとする「組織人事コンサルティング会社」を経営。そのかたわら、経営者コミュニティサイト「MG-NET+(マグネットプラス)」編集長として経営者同士のネットワーク作りにも取り組んでいる。著書に『マングローブが教えてくれた働き方 ナチュラル経営のススメ』(ブルース・インターアクションズ)。


 組織は、1人ではできない大きなことや高度なことをやるため、夢を実現するために存在するわけですが、その源になるのが「相乗効果」という考え方です。相乗効果を発揮するためには、独りよがりのこだわりや思い込みは捨てて、アイデアを出し合う必要があります。

相乗効果を追求する

 相乗効果とは、全体の合計が各部分の和よりも大きくなるということですね。1+1が3にも10にもなるということです。

 この言葉は今や常識化していると思うのですが、実際には期待したほどの相乗効果が得られていない組織が多いのです。相乗効果は得意分野を生かし合うことが理想の状態です。ところが実際には、何人かで仕事を分け合って「補い合う」レベルに留まっていることが多いもの。依存し合って1+1=0.7くらいになってしまい、組織で仕事をする意味がない状態になってしまうことさえあります。

 相乗効果を阻害する要因は、4つあると考えられます。

1. ほかの人(部署)の力を借りることが下手である

 苦手なこと、できないことについて、ほかの人の力を借りて、それを真似る、盗むという考え方も必要です。

2.チームとしての目的への意識が弱い

 お互いが、チーム全体の目的や目標への意識を持ち、積極的に協力し合う意識を持ってこそ、相乗効果が生まれます。

3.人の好き嫌いを仕事に持ち込む

 人の好き嫌いでの仕事の依頼が横行していくと、チーム全体の能力発揮度や結果としての成果は低いものになってしまいます。

4.過度の競争風土

 何としても自分の順位を上げ、目標達成のみに集中しようとし過ぎると、協力し合うどころか、足の引っ張り合いになってしまいます。

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