上杉隆×高野孟 小沢一郎はなぜ、代表選に出馬したのか(後編)(1/2 ページ)

» 2010年09月08日 08時00分 公開
[Infoseek 内憂外患編集部]
内憂外患

 この記事は「上杉隆×高野孟 小沢一郎はなぜ、代表選に出馬したのか(前編)」の続編です。まだ(前編)をお読みでない方はそちらもご覧ください。

民主党代表選 共同記者会見での小沢一郎氏(撮影:堀内彰宏)

小沢が出る、ということ

高野 小沢さんが総理大臣になったら面白いでしょうね。

上杉 日本の社会システム、3年前の党大会でいっていた通り、特別予算も含めた予算の総組み換えをうたっていました。これができれば革命的なことができるでしょう。行政刷新会議の事業仕分けなど、ちょっとずつやっていますが、これからが本丸の本丸です。これができれば革命的でしょう。

 鳩山さんも菅さんもできなかったけど、自分で言ったんだから、責任を持って自分の予算を作って、執行し、3年目に決算もやって、それでもし変わらなかったら小沢一郎はダメだった、ということになります。おそらくそれを狙ってくるでしょう。

高野 来年度の予算の概算要求にしても、各省庁10%減では意味がない。組み換えがキーワードなんです。民主党の路線ですから、事業仕分けはやる、特別会計も変える、といっていましたが、テンポと勢いの話です。小沢一郎なら「エイヤー」の荒事でやっていける、というのができるだろう、ということです。

上杉 メディアのシステムもです。戦後唯一、潰れた社が1社もなく、新規参入もないのは世界的にみても日本だけです。これによって官報体制も利権の温床になっている。ここに手を入れようとしているのが小沢一郎さんで、その象徴が記者会見のオープン化です。だから記者会見のオープンも20年前からずっとやっているのです。

 新自由主義で自己責任をもってやるべきだ、といったんですから凄いですよね。小沢さんがやろうとしたことを、小泉さんがやったところが皮肉ですよね。ただ、小泉さんは全部はやっていない。根底の最後の部分、例えば、公務員制度改革などまだできていませんね。

 これができたらみんなの党も案を丸呑みするかも知れませんし、公明党が小沢さんが出れば一緒に乗れる、といっていますしね。ねじれも含めてその部分の解消もありえます。

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