『タイタンの戦い』と『第9地区』、デートでもイケるSFファンタジーはどっち?映画でポン!(2/3 ページ)

» 2010年09月07日 08時00分 公開
[櫻井輪子,Business Media 誠]

ゼウスの「それなんてコスプレ!」

タイタンの戦い タイタンの戦い』 神々と人間が共存していた時代。ゼウスと人間の間に生まれた子供ペルセウスは育ての親をハデスに殺されてしまう。神々の怒りに触れたアルゴス王は、ハデスから次の日蝕の日に王女アンドロメダを生贄にささげよと通告される。王女を救うため、怪物クラーケンの弱点を探す旅に出るペルセウスとアルゴスの兵士たち。魔女の言葉に従い、見るものを石に変えるというメデューサの首を取るためにメデューサの棲家へと赴く(ワーナー・ホーム・ビデオ、3980円 (c)2010 Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.)

佐々 そりゃまた両極端な……。こんなのわしだって分かる。デートムービーなら『タイタンの戦い』だろうよ。ギリシャ神話が元ネタだし、不憫なお姫さまもイケメン役者も出てくるし、ラブ要素もあるもん。

わこ 結論を先にいっちゃったよ、この人。まあね、こういうUSJのアトラクションに向いてそうな映画は基本大丈夫だよね。話も単純で、生贄の王女を助けるためにメデューサの首を取りにいく英雄の話でしょ。映画っつーよりアトラクションだから。ポップコーン片手にわーきゃー楽しんで「あー面白かったねー、ご飯何食べる?」って、後腐れなく次のイベントに持っていける。多少物足りなくても批判的なコメントをしないのがポイント。

佐々 え? じゃあハリー・ハウゼン版の話とかしちゃ駄目なの?

わこ リメイク元のミニチュア特撮版ね、そんな昔話したって女子は食いつかないよ。薀蓄(うんちく)披露してもいいのは相手もオタクの場合だけ。「ペルセウス役のサム・ワーシントンは『アバター』の主役だった人だよね」くらいならオッケーじゃないかな。

佐々 サムくんはこのままスターになれるんかのう。ゼウス役のリーアム・ニーソンとハデス役のレイフ・ファインズにだいぶ食われてたけども。

わこ 冥界の神、ハデスが登場するときのCG、カッコよかったもんね。監督が「星闘士☆星矢」ファンだけあって、ゼウスの「それなんてコスプレ!」な姿は必見。なんなんだあの鎧、キラッキラしてんの!(笑) ハリウッドの重鎮になりつつあるリーアム・ニーソンの星矢コス姿が拝めるとは、思いもよらなかった! 話のベースにゼウス対ハデスの因縁とか、ゼウスの隠し子ペルセウスの反抗期とかもあるもんだから、ゼウスとハデスの出番も多いし。

佐々 それにしてもゼウスのやんちゃっぷりには突っ込み入れときたい。自分が撒いた種でできた子供が祈らないっていうだけで否定してたくせに、ハデスに一杯食わされたのが分かったときには「ペルセウスがいる」とかって頼りにしたり、わがままにも程があるよな。

わこ ペルセウスもそんな父に反抗して神には頼らんとかいってたくせに、仲間を失ってやっとこさゼウスの贈り物アイテム使うのよね。もっと早く使えよっ! と。似たもの親子なんだけど、よりはちゃめちゃなゼウスのほうが目立ってる(笑)

佐々 それに、こういう映画では主人公よりクリーチャーのほうをチェックしちゃうよね。メデューサたんが色っぽくて、男たちを翻弄する動きとかなまめかしくて良かった。ペルセウスを見守りつつ同行するイオはメーテルと不二子ちゃんを足して5倍に薄めたみたいな感じだったな。

わこ ちょっ、そこ足して5倍に薄めた女って一体……。でも納得だ(笑) でも私的にはペルセウス一行のエウセビオスが美しくて◎。男子が皆ミニスカートってのもいい。

佐々 なんかキャラの感想ばかりじゃね? こんなレビューで大丈夫なのか?

わこ いや、脚本がどうこういうような映画じゃないし。クリーチャー含むキャラに注目して見るのが正しい映画でしょ、これ。そういう軽さがデートムービーに向いてるわけで。

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