コンセプトを立てる際の3つのポイント――スター社員の仕事術(1/2 ページ)

» 2010年09月01日 08時00分 公開
[今野誠一,INSIGHT NOW!]
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今野誠一(いまの・せいいち)

マングローブ社長。組織変革と、その担い手となる管理職の人材開発を強みとする「組織人事コンサルティング会社」を経営。そのかたわら、経営者コミュニティサイト「MG-NET+(マグネットプラス)」編集長として経営者同士のネットワーク作りにも取り組んでいる。著書に『マングローブが教えてくれた働き方 ナチュラル経営のススメ』(ブルース・インターアクションズ)。


 仕事を計画することが上手にできるかどうかは、仕事ができるかどうかに直結します。自分で仕事を計画できる人材となるためには、まず、「常にコンセプトを立てること」が重要です。

最も大切にすべきポイントを明確にする

 仕事を計画していく上では、最初にその仕事で最も大切にすべきポイントが何かを明確にとらえてから始めることが重要です。まず、自分に質問を投げかけてみてください。

 「その仕事は、誰に対してどんな価値を提供する仕事ですか?」

 「その仕事を成し遂げるためのキーポイント(成功のカギ)は何ですか?」

 この2つの質問を仕事の計画に取りかかる時に、自分自身に発することを習慣、癖にしてください。さらに仕事を推し進めている途中で、自分自身に発してみてください。そして、計画に修正が必要であれば、そのときに再度発するようにしてみてください。

 2つ目の「仕事を成し遂げるためのキーポイント」は、経営用語でKFS(キー・ファクター・フォー・サクセス)とか、KSF(キー・サクセス・ファクター)などと呼ぶ、非常に重要な概念です。もともとは事業戦略を考える時などの用語ではあるのですが、1つ1つの仕事単位でも常に「成功のカギは何だろう」と考えるようにすると、いい仕事ができると思います。

重点課題を明確にする

 慣れている仕事ほど、見通しが持てるために、具体的な行動レベルの課題にすぐに落として性急に進めてしまいがちです。まずは、大きな課題から考えるようにしてください。

 すぐに具体的な行動レベルの課題に落とし込んでいってしまって、少しずつ本筋から外れた取り組みをしてしまうことを「詳細に迷い込む」という言い方をします。方向性を見失わないためにも、計画段階では、「大きな」「重点課題」から考えることが重要です。

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