コラム
» 2010年09月01日 08時00分 UPDATE

松田雅央の時事日想:市民が選ぶ「エコカー・オブ・ザ・イヤー」に、どのクルマが選ばれた? (1/4)

ドイツに「エコカー・オブ・ザ・イヤー」という賞があるのをご存じだろうか。自動車業界ではなく、VCD(ドイツ交通クラブ )という環境系市民団体が主催している。業界のしがらみに一切とらわれないので、“市民が選ぶエコカー”といえるだろう。

[松田雅央,Business Media 誠]

 2010年度のドイツ・エコカー・オブ・ザ・イヤーはToyota Auris Hybrid(トヨタ・オーリス・ハイブリッド)が選ばれた。オーリス・ハイブリッドは2010年6月下旬から英国工場において生産されているハイブリッド車で、7.53ポイントを獲得しダントツ首位となった。

 ちなみにこのエコカー・オブ・ザ・イヤーは業界や自動車雑誌といった業界関連団体ではなく、VCD(ドイツ交通クラブ )という環境系市民団体が主催したものだ。業界のしがらみに一切とらわれない“市民が選ぶエコカー”ということができよう。

車、列車、飛行機から自転車まで

 「交通クラブ」とは聞き慣れない言葉だが、この市民協会(NPO)は「将来あるべき『交通』を市民として考え、提言し、行動すること」を目的に活動している。1990年に設立されたVCDは全国に約6万人の協会員を抱え、地域事務所は地元の交通問題を扱い、中央事務所は政府や政党に対するロビー活動に重点を置く。

 交通に焦点を当てた市民協会には自動車や自転車の利用者団体などはあるが、活動対象を個別の交通機関に限定せず「すべての交通機関をひっくるめた最適な交通システム」を扱うのがVCDの特徴といえる。

 例えばWebサイトの「最近のプロジェクト」を開くと、エコカー・オブ・ザ・イヤーのほかに次の3つのプロジェクトが紹介されている。

1.事業用に緑の部隊

  • 小規模事業者が使用する業務用車のエコ的な運用を提言

2.VCD――気候保護プロジェクト

  • 環境にいいだけでなく、経済的で健康にもいい自転車の利用促進

3.VCD――鉄道チェッ

  • 料金、使い勝手、顧客サービスまで、客観的に鉄道事業者をチェック

 VCDの活動背景には持続可能な社会発展や環境保全、低二酸化炭素社会実現を目指す考え方があり、交通を通した街づくりの視点も併せ持っている。

yd_matuda2.jpg エコカー・オブ・ザ・イヤーのトピックスが載るVCDのWebサイト
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