限られた売り場を最大限に活用して、面積当たりの売り上げを高めているコンビニ。約100種類の新商品が毎週発売されているが、売れない商品は発売から2週間ほどで撤去されてしまう。厳しい審判をくぐり抜け、コンビニでヒットしているのはどんな商品なのか。一般には「おいしい商品」「お得な商品」「テレビCMが放映されている商品」が売れると思われがちだが、実は重要なのは「店頭展開」。このコラムでは、コンビニのヒット商品を展開方法の観点から分析していく。
5月10日にキャドバリー・ジャパンが発売したガム「Stride」。ガムの平均販売価格112円(6月末時点)を上回る130円という価格設定ながら、メーカー欠品を引き起こし、店頭在庫がなくなる事態にまで発展したヒット商品である(現在、FOREVER FRUIT味は販売中止。ENDLESS MINT味は販路をコンビニに限定)。
2010年度に入り、コンビニのガムカテゴリーは苦戦を強いられていた。2009年度にロッテが発売した「Fit's」(価格130円)が大ヒットした反動で、売り上げは前年比10%減近くにまで落ち込んでいた。そこで登場したのがFit'sと同じ130円のガム、Strideだ。ガムカテゴリーの平均販売価格は112円ということもあり、130円台でのヒット商品が出たことで、ガムカテゴリー全体の売り上げが大きく伸びることとなった。
Fit'sとStrideという2つのヒット商品には、共通した傾向が見られる。
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