お得感と利便性を背景に、電子マネーの保有者が増えている

» 2010年08月26日 14時15分 公開
[Business Media 誠]

 電子マネーの保有率が首都圏で98.6%に達したほか、近畿で77.8%、札幌市で75.0%、福岡県で68.3%、東海で65.7%と、いずれの地域においても60%を超えていることが、野村総合研究所の調査で明らかになった。

地域別にみた電子マネー「保有率」の推移(出典:野村総合研究所)

 また電子マネーを保有し、かつ乗車券や定期券用途以外に買い物で利用している人の割合が過半数に達したのは、今回の調査が初めて。「決済手段として電子マネーの普及や利用が進んでいる状況がうかがえた」(野村総合研究所)としている。

 買い物に最も多く使っている電子マネーの利用状況を聞いたところ、月間平均利用金額は昨年の6033円から6322円に。また月間平均利用回数は6.7回と昨年の7.0回に比べやや減少したが、平均利用単価は899円から924円とやや増加した。

 電子マネーを買い物に利用している人の約4割は「サブ電子マネー」(利用している電子マネーのうち、乗車券や定期券以外に、買い物に2番目に多く利用する電子マネー)を使っており、複数の電子マネーを意識的に使い分けているようだ。サブ電子マネーの月間平均利用金額は3231円、月間平均利用回数は3.9回と、メインの電子マネーに比べて、それぞれ半分強だった。

電子マネーを利用する理由

 あなたはなぜ電子マネーを利用していますか? この質問に対し「電子マネーで支払うと(現金では受けられない)ポイントや割引のサービスを受けられるから」(41.6%)と、“お得感”を理由に挙げた人がトップ。次いで「1円玉や10円玉など少額のコインを扱わなくて済むから」(40.1%)、「現金で支払うよりも決済スピードが速いから」(36.2%)と、“利便性”を挙げる人も目立った。

電子マネーを利用する理由(出典:野村総合研究所)

 インターネットによる調査で、18歳以上の男女2250人が回答した。調査期間は6月18日から6月22日まで。

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