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» 2010年08月25日 08時00分 UPDATE

上杉隆の「ここまでしゃべっていいですか」(7):大臣を逃がしている自覚がない? つまらない質問をする記者たち (2/3)

[土肥義則,Business Media 誠]

あらかじめ質問を用意する記者

yd_aiba.jpg 作家・経済ジャーナリストの相場英雄氏

相場:ボクはブラ下がり取材というのが、あまり好きではありません。なぜならブラ下がるだけでは、たいしたネタが出てくるとは思えないから。しかしテレビなどで記者が話しかけているのを見ていると「お前ら、もっとちゃんと聞けいっ!」と思うことが多い。

上杉:ブラ下がり取材は上司から「こういうことを聞いてこい」と命令されるんですか?

相場:ブラ下がりだけでなく、会見でも命令されます。例えば「朝刊または夕刊で○○という見出しを立てる。閣議後の会見で大臣に対し、○○の質問をしろ」と言われる。そして各大臣のメモが、担当者から回ってくるんですよ。

上杉:会見前に、質問内容を準備しているわけですよね。ボクの場合、質問したいことがあっても、大臣の発言を聞いていて「あれ?」と思うことがある。そして、そのことについて質問する。大臣の言っていることがおかしければ、そこで突っ込みを入れるのが大切。しかしあらかじめ質問を用意している記者は、会見の流れを断ち切って、別のことを聞いたりする。全く関係のない質問をすることによって、“大臣を逃がすことがある”ということを彼らは分かっていない。

窪田:記者クラブに加盟しているメディアの記者は、自分の裁量で質問している感じがしません。もちろんテーマを持って取材している記者もいるとは思いますが、大多数とは思えない。あらかじめ紙面ができていて、キャップに「こういうことを聞いて来い」と言われている記者は「これだけは聞かなければいけない」という束縛感のようなものがありますよね。

相場:昔は「自分はどうしてもこのテーマで書きたい」という記者が多かったように思います。しかし紙面の関係で書けない場合は、ペンネームを使って雑誌などで書いていた。ただ最近では、そうした記者も少ない。

上杉:しかしそのやり方は、アンフェアですよね。多くの政治家は名前を出して堂々と答えているのに、聞いたこともないペンネームで書かれたりする。そしてインタビューした記者に「なんでこんな記事を書いたんだ」と問い詰めても、「自分は知らないです。ボクじゃないです」とはぐらかす。こうしたやり方は卑怯だと思う。

窪田:ということは、雑誌『『選択』は卑怯者の巣窟ですね(笑)。

上杉:ハハハ。

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