FXの市場規模、新規顧客の開拓で2年ぶりに拡大

» 2010年08月24日 13時06分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 矢野経済研究所は8月24日、「FX(外国為替証拠金取引)の動向調査結果 2010※」を発表、2010年3月期の市場規模(預かり証拠金残高)は前年比14.9%増の6836億400万円となったことが分かった。

※商品先物会社、FX専業会社、証券会社、インターネット銀行など96社が調査対象。

 2008年秋のリーマン・ショックで2009年3月期はマイナス成長となったが、2010年3月期は「新規顧客の開拓を進めたことで、一部企業では前年割れとなったが、大半の企業では預かり証拠金残高を増加。特にインターネット証券の拡大が著しかった」(矢野経済研究所)。

市場規模(預かり証拠金残高)推移(出典:矢野経済研究所)

 2010年3月期の口座数は前年比43.1%増の275万405口座。矢野経済研究所では増加の理由として「投資家向けセミナーの実施、キャッシュバックなどのキャンペーンに加え、スプレッドの狭小化を代表とする高スペック商品の投入、ユーザビリティの高い取引システムの投入など利便性の向上が挙げられる」とコメントしている。

 2010年3月期の店頭取引の取引高は、前年比22.9%増の2017兆5892億円。しかし、レバレッジ規制の影響で、矢野経済研究所では2011年3月期は1750兆円、2012年3月期は1320兆円にまで減少すると予想している。

取引高推移(出典:矢野経済研究所)

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