本のための小さな家具とプロダクト（2/2 ページ）

[草野恵子，エキサイトイズム]

　木工以外のアイテムもいろいろとある。例えば、手漉きの和紙「内山紙」を使ったブックカバー。この「内山紙」は、主に障子紙などの用途に使われる長野県伝統の和紙。積もった雪に原料の楮（こうぞ）を埋めて自然の力で漂白するため、薬品で漂白する一般的な和紙よりも繊維が傷みにくく丈夫だ。

　アルミやガラスを素材としたブックウエイトも魅力的だ。鳥が羽ばたいている形の「BIRD on the book」、大きな美しい水滴を模した「アクアビット（aqua vitae）」など、なかなか目にすることのない、素敵なデザインのものが目白押し。「アクアビット」のガラスは透明度が高く、簡易な拡大鏡としても使えそうだ。

　本展は、銀座を皮切りに、小淵沢、川崎をめぐる巡回展となり、9月には注目のブックフェスティバル「第2回 高遠ブックフェスティバル」にも参加予定。本に対しての愛情に満ちた、素敵なプロダクトの数々。ぜひ一度足を運んで、手に取ってみてほしい。

出展者一覧（17組）

五島史士、浦田進一、井藤隆志、時園勇、山中祐一郎、野木村敦史、大野雄二・佐藤界、向殿忍、大島邦昭、studio fujino、坂下和長、haaz、中庭日出海、林秀行、神野克昭、梶本博司、浅野泰弘