六本木の超高層ビルで自然を感じる「ネイチャー・センス展」(4/4 ページ)

» 2010年08月16日 18時55分 公開
[草野恵子,エキサイトイズム]
エキサイトイズム
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 三人三様の“自然”を堪能した後は、REBIRTH PROJECTが空間デザインを手がけた「ネイチャー・ブックラウンジ」で自然に関する約700冊の書籍や写真集を眺めつつ、同時開催の「MAMプロジェクト012:トロマラマ」にも足を運んでみてほしい。「MAMプロジェクト」は、世界各国の才能ある若手アーティストを取り上げる森美術館の人気企画。今回はインドネシアのバンドゥンを中心に活動する3人組のアーティスト・ユニット、トロマラマを取り上げている。

エキサイトイズム トロマラマ「ザー・ザー・ズー」2007年 ボタンとビーズによるコマ撮りアニメーション 4分54秒 音楽:R.N.R.M.(ロック・ン・ロール・マフィア)

 2004年、バンドゥン工科大学在学中に結成したトロマラマ。2008年のシンガポール・ビエンナーレで一躍注目を集め、今回初めての個展開催となった。彼らは身近な素材を使ってストップモーションのアニメーション作品を製作しているのだが、そのローテクぶりがすごい。

 代表作「戦いの狼」(2006年)では、ワンシーンごとに木版画を彫ってコマ撮りをしている。その版木は402枚に及び、会場ではアニメーションの上映とともに、その版木を壁いっぱいに展示。それを見ると、単に手間をかけたということだけでなく、的確なモチーフの捉え方、イマジネーションの広がり方に彼らの魅力があることがよく分かる。

 会場ではボタンとビーズによるコマ撮りアニメーション「ザー・ザー・ズー」や、インドネシアの伝統的な染色方法による「バティック」210枚を用いた作品「違和感」、そして食器の大冒険を描いた「ティン*」など、見応えのある作品がたくさんあるので、ぜひお見逃しなく。

エキサイトイズム トロマラマ「ティン*」2008年 磁器製食器によるコマ撮りアニメーション 3分2秒 音楽:バグース・パンデガ

ネイチャー・センス展:吉岡徳仁、篠田太郎、栗林 隆

同時開催「MAMプロジェクト012:トロマラマ」

開催中〜11月7日(日)

森美術館 東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 53階

open.10:00〜22:00(火曜のみ17:00まで。ただし、11/2(火)は22:00まで)入館は閉館時間の30分前まで、会期中無休


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