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» 2010年08月09日 08時38分 UPDATE

清水洋介の「日々是相場」朝刊:雇用指標の悪化を嫌気して売られ、追加金融緩和期待で戻す (1/2)

[清水洋介,リテラ・クレア証券]

<NYダウ>10653.56▼21.42

<NASDAQ>2288.47▼4.59

<為替:NY終値>85.52-85.58

雇用指標の悪化を嫌気して売られ、追加金融緩和期待で戻す

 注目された雇用統計は非農業部門従事者数は予想よりも減少、6月の雇用者数が修正され減少幅が拡大したことなどから売り先行となり、一時大幅下落となりました。ただ、今週開かれる米FOMC(公開市場委員会)で量的緩和(国債買取など)について議論されるのではないかとの思惑から買戻しを急ぐ動きとなって、小幅安と言う水準まで戻り、底堅い展開となりました。改めて芳しくない雇用情勢を見せ付けられたことで景気回復鈍化懸念も強まったようですが、同時に金融緩和期待も強まり、下げ渋りとなりました。

 景気回復鈍化懸念はある程度までは織り込まれているということで指数は底堅い展開となりました。雇用情勢の悪化も逆に言えば失業率などに改善は見られないものの悪化もしておらず、逆に金融緩和期待も強まったものと思います。金利が十分に低く、追加緩和も期待される中でドルに底堅さも見られたことで、追加の金融緩和やその後の景気の底堅さ期待までも織り込まれているかのような相場展開となっています。

 個別には景気回復鈍化懸念が強まったことで、インテルやIBMなどのハイテク銘柄やキャタピラー、GE(ゼネラル・エレクトリック)といった景気敏感銘柄が売られて軟調、原油価格も上げ一服となっていることからエクソン・モービルやシェブロンは軟調となりました。それでもコカ・コーラやプロクター・アンド・ギャンブルなどディフェンシブ銘柄は堅調、市場予想を上回る決算を発表したクラフト・フーズやマクドナルドが高くなりました。JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカなど金融株は安いものが多くなりました。

本日の相場

日経平均

 先週末の日本市場は寄り付きは米国株安や円高を嫌気して売り先行となったのですが、外国人も買い越しと伝えられたことや週末の手仕舞いの売り買いが中心となって方向感のない展開となりました。米国雇用統計の発表を控えて積極的に持ち高を増やすというよりは手仕舞いの売りや買い戻しを急ぐということで、指数は方向感のない展開となりました。相場らしい相場のなかった建設株や不動産株も決算発表を機に買戻しも入り堅調となるなど、目先の需給に振らされながら底堅い展開で日経平均は小幅安となりましたが、TOPIXは小幅高となりました。

 週末の米国市場は軟調ながらも雇用指標の悪化の割には底堅く、為替も米金融緩和期待が強まった割には円高に振れないということで、日本市場も軟調ながらも底堅い展開となりそうです。円高が進む場面では嫌気する動きから売り急ぐ場面もあるのかもしれませんが、足元の業績が好調なだけに、日米で金融緩和が行われ、市場で評価する動きになる可能性もあり、売り切れないということではないかと思います。内需関連銘柄の好業績銘柄、金利低下メリットのある銘柄などが物色されるのではないかと思います。

 日経平均は引き続き9500円〜600円水準での底堅さを確認する動きが続いているものと思われます。為替が円高に振れて9500円水準を割り込むような場面でも底堅さは見られるものと思いますし、9600円を割り込む、あるいは意識するような水準で底堅さが確認されれば堅調となる場面などもありそうです。為替動向や日米の金融緩和に対する思惑などから、先物のまとまった売り買いや為替動向に振らされることになりそうです。

本日の注目点

◇日銀金融政策決定会合(〜10日)

◇7月の景気ウォッチャー調査(内閣府)

◇7月のマネーストック(日銀)

◇決算4−6月期:国際石油開発帝石(1605)、北越紀州製紙(3865)、三菱マテリアル(5711)、住友軽金属(5738)、ディスコ(6146)

◇決算1−6月期:パイロット(7846)、イトーキ(7972)

◇決算4−6月期:米クライスラー

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