コラム
» 2010年08月04日 08時00分 UPDATE

営業に学ぶ、“正しい”新卒採用のあり方 (1/2)

企業が新卒採用するに当たっては、コスト意識が欠けていたり、自社の都合のみを考えてスケジュールを設定していたりすることがあると主張する筆者。「営業ならどうするか?」という視点に立つことが、新卒採用を上手にやるためのポイントであると説く。

[川口雅裕,INSIGHT NOW!]
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著者プロフィール

川口雅裕(かわぐち・まさひろ)

イニシアチブ・パートナーズ代表。京都大学教育学部卒業後、1988年にリクルートコスモス(現コスモスイニシア)入社。人事部門で組織人事・制度設計・労務管理・採用・教育研修などに携わったのち、経営企画室で広報(メディア対応・IR)および経営企画を担当。2003年より株式会社マングローブ取締役・関西支社長。2010年1月にイニシアチブ・パートナーズを設立。ブログ「関西の人事コンサルタントのブログ


 新しい商品を発売しようとする時、「まず広告を打ってみよう」とはなりません。営業が既存顧客やお得意様に当たってみたり、紹介を依頼したり、以前営業した人に改めてご案内をしたりするのが普通です。まったく見ず知らずで紹介されてもいない人に営業するよりも、すでに信頼関係ができているので、買っていただける確率が高く、アプローチは無料なのでこれは当然のことです。

 同じ理屈により、新年度の新卒採用のスタートは内定者や社員の紹介、知り合いの学生や学生団体などから当たるのは当然です。そうすると、営業と同じく歩留まりは高くなって、広告で集めた学生だと100人会って5人採用という確率が、数ポイント上がるでしょう。「母集団は多ければ多いほうがいい」というのは誤りです。

 営業で見込み顧客に最初に商品を説明する時、何十人も何百人も集めた説明会を行うでしょうか。何もしなくても飛ぶように売れる商品か、群集心理を利用した作戦でもない限り、できれば1人1人、営業マンの人数が足らない場合でもできる限り少人数で、それも顧客との双方向のコミュニケーションがある形で行うはずです。

 新卒採用の説明会において大量動員型が結局は成果に結びつかない、一方的な長時間の会社説明が次の接触につながらないのは、これと違うことをやっているからです。流行のグループワークにしても、「一方的な説明では面白くないだろうから……」といった理由だけで実施しているのであれば、お客さんを遊ばせているのと同じですので、似たような結果になります。

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