デザインマイアミ/バーゼル2010詳細レポート(5/5 ページ)

» 2010年08月04日 08時00分 公開
[土田貴宏,エキサイトイズム]
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 デザインマイアミ/バーゼルは例年、注目すべき若手デザイナーを「デザイナーズ・オブ・ザ・フューチャー」として4組選び、会場内でインスタレーションを発表している。Zigelbaum + Coelhoの「Six-Forty by Four-Eighty」は、壁面の発光するピースを自由に動かせて、タッチするだけで色を変えることができる。

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 さまざまなデザイン関係者が登場するデザインマイアミ/バーゼルのトークショー。今年は、建築家のザハ・ハディドや、IDEOの創業者でクーパー・ヒューイット国立デザイン博物館のディレクターに就任したビル・モグリッジらが参加した。

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 会場内のカフェやレストランの家具は、すべてヴィトラが協力。有名なデザインミュージアムやヴィトラハウスがあるヴィトラ・キャンパスは、バーゼルの近郊にある。

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 ベルリンのブックストア、Do you read me?! がデザインマイアミに初出展。デザインや建築をはじめ、多様なカルチャーにまつわる雑誌や書籍を幅広く扱っており、フェアの趣旨とリンクする部分が大きい。

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 デザインマイアミ/バーゼルで各ギャラリーが販売するものの多くは、機能、表現、価格などあらゆる点で、通常の量産品のような制約がない。だからデザインとアートシーンとの接近を象徴する場として、デザインマイアミを捉えることも可能だ。実際、パリのギャラリーPatrick Seguinが会期中に140万ユーロを売り上げたように、ここでは家具がアート作品のように流通している。

 5年前に比べると、デザインマイアミのスタイルは確立され、市場も大きくなった。また並行して、新たなデザイナーの発掘、アンティーク家具を扱うギャラリーの参加、ファッションやハイテクノロジーなどとの融合など、未知の領域を開拓する姿勢も明確にしている。デザインを軸とした数々の自由な試みの中に、新しい価値観を作り出す鍵が潜んでいるように思える。

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