<NYダウ>10465.94▼1.22
<NASDAQ>2254.70△3.01
<為替:NY終値>86.46-86.52
朝方発表された4−6月期の実質国内総生産(GDP)が予想の範囲内とは言え、前期よりも落ち込んだことや週末・月末の手仕舞い売りもあって大幅安となる場面もありました。ただ、シカゴPMI(購買部協会景気指数)が予想外に改善、7月の消費者態度指数も速報値から上方修正となったことから買戻しも入り、底堅い展開となりました。景気の先行きに対しては引き続き懸念する向きも多いのですが、企業業績は好調、経済指標にも改善するものや底堅いものも見られることから、売り急ぐ動きも限定的となったものと思います。
先行きに対して悲観的な見方も多いのですが、経済指標や企業業績は悲観一色ということでもなく、金先物価格や原油先物価格が堅調となっているように信用収縮の動きが進んでいるということでもなく、穀物価格など商品市況が高いことからデフレ懸念も薄れており、今後も底堅さは見られるのではないかと思います。多分に気持ちが先行して悲観的になっているだけで、実体経済は堅調となっているものと思います。為替も含めて、芳しくない経済指標などには敏感に反応するのでしょうが、瞬間的な反応となることが多く、底堅い展開は続くものと思います。
個別には前日引け後に予想を上回る決算を発表したKLAテンコール(半導体製造装置)が高く、決算と合わせて楽観的な業績見通しを示したアルカテル・ルーセント(通信機器)は大幅高となり、朝方発表した決算が大幅な増収増益となったシェブロンが堅調となるなど好調な業績を示す企業は素直な反応となっていました。一方で、朝方発表した決算で売上高が市場予想を下回ったメルクが軟調、インテルも軟調となりました。ただ、ハイテク銘柄は高いものが多く、ヤフーやIBM、アップルなど堅調となりました。
先週末の日本市場は米国株安や円高に過剰に反応、好決算を発表しながらも大きく売られる銘柄が散見されるなど先行きへの警戒感から大幅下落となりました。朝方発表された鉱工業生産指数が予想に反して前月に比べてマイナスとなったことも嫌気されたものと思います。通期業績を上方修正しながらも大幅下落となるものも見られ、目先の需給に振らされた面もあるものと思います。
週末の米国市場はダウ平均は軟調となったものの底堅く、経済指標も悪いものばかりではなく、景気回復鈍化懸念も薄れたことから、日本市場も底堅い展開が期待されます。ただ、為替が円高となったことから、日本市場で円高が進むようであれば売りを急がせる要因となって来るかもしれません。ただ、先週末に既に大幅下落となっていることや足元の業績が好調とされる企業が多いだけに売り難くなって来るものと思われます。好決算を発表しながらも円高などを懸念して売られすぎたハイテク銘柄などの輸出関連銘柄の反発は期待されるのではないかと思います。
日経平均は9500円〜600円水準での底堅さを確認する動きとなりそうです。一気に9500円〜600円水準を割り込むことは考え難く、先週末と同様に9500円水準を割り込むところまでは売り難いのではないかと思います。ただ、まだ為替の動向などから9500円を割り込むのではないかとの懸念も根強いものと思われ、9600円を大きく超える上昇も考え難そうです。まずは9500円〜600円水準での底堅さを確認することになるものと思います。
◇7月の新車販売台数(14:00、自販連)
◇7月の軽自動車販売台数(14:00、全軽自協)
◇4−6月期決算:マルハニチロ(1334)、帝人(3401)、イビデン(4062)、宇部興産(4208)、アステラス(4503)、塩野義(4507)、日製鋼(5631)、フジクラ(5803)、住生活G(5938)、IHI(7013)、リコー(7752)、伊藤忠(8001)
◇7月の米サプライマネジメント協会(ISM)製造業景況感指数
◇6月の米建設支出
◇バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長講演
◇海外1−6月期決算:HSBC
◇海外4−6月期決算:BNPパリバ
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