残業時間が多いのは、どんな人たち?

» 2010年07月27日 11時00分 公開
[土肥義則,Business Media 誠]

 あなたは1カ月にどのくらい残業をしていますか? 22〜39歳のビジネスパーソンに聞いたところ「まったく残業はない」が11.5%、「20時間未満」が36.2%と、約半数の人は「残業なし〜20時間未満」であることが、インテリジェンスの調査で分かった。また「20〜40時間未満」が29.7%、「40〜60時間未満」は12.9%という結果に。「昨年実施した調査と比べ大きな変化はなかったが、2010年4月に施行された改正労働基準法(時間外労働の労使による削減など)により、今後どのような影響が出てくるか注目される」(インテリジェンス)

 年代別で見てみると、残業が最も多いのは30代前半。昨年の調査結果と比較して、この年代だけ増加した。「景気回復とともに企業が事業拡大など攻めの姿勢へ転じる中、この年代に任される仕事量が増えていると考えられる」(同)。また男女別で見ると「残業なし〜20時間未満」は女性が64.0%であるのに対し、男性は40.3%。また「60時間以上」は女性が4.6%、男性は12.1%だった。

(出典:インテリジェンス)

景気回復の影響で、製造業は残業増加

 残業時間を職種別で見ると、どのような特徴があるのだろうか。製造系で「まったく残業はない」という人が、16.0%から8.1%に半減。「多くのメーカーで生産を抑制し、残業代をカットした2009年から一転、2010年はエコポイントや新興国需要の高まりによる生産ラインの再開で、残業時間も増加したことがうかがえた」(同)

 管理系は「残業なし〜20時間未満」の割合が、昨年の38.9%から58.9%に上昇。一方の営業系とIT系は昨年に比べ、大きな変化はなかった。「この2職種は裁量労働制をとる企業が多く、景気や業績の変動による残業時間の調整がなかったと考えられる」(同)

 インターネットによる調査で、関東・関西・中部在住の22〜39歳のビジネスパーソン1000人が回答した。調査期間は3月23日から3月28日まで。

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