引きこもりの人に聞く、今の状態になったきっかけ

» 2010年07月26日 17時27分 公開
[Business Media 誠]

 全国の15〜39歳のうち、自宅に閉じこもってほとんど外出しない、いわゆる“引きこもり”状態の人は推計で69万6000人に達していることが、内閣府の調査で分かった。また現在の状態(引きこもり)になったきっかけを聞いたところ「職場になじめなかった」と「就職活動がうまくいかなかった」(20.3%)を合わせると44.0%となり、仕事や就職活動をきっかけに引きこもった者が多い。一方で「不登校(小学校、中学校、高校)」(11.9%)や「大学になじめなかった」(6.8%)は、合計しても18.7%にとどまった。

現在の状態(引きこもり)になったきっかけは? (出典:内閣府)

 引きこもり状態の人に、不安なことを挙げてもらったところ「家族に申しわけないと思うことが多い」(71.2%)と答えた人が最も多かった。次いで「集団の中に溶け込めない」(52.5%)、「他人が自分をどのように思っているのかとても不安になる」(50.8%)、「生きるのが苦しいと感じることがある」「知り合いに会うことを考えると不安になる」(いずれも47.5%)と続いた。また引きこもりでない人にも、同じ質問をしたところ「あてはまるものはない」(38.2%)と答えた人が最も多かった。

引きこもりになったのは、何歳のころから?

 引きこもりになったのは、何歳のころからだろうか。引きこもり状態の人に聞いたところ、「14歳以下」(8.5%)と「15〜19歳」(25.4%)を合わせると33.9%に達した。また「30〜34歳」(18.6%)と「35〜39歳」(5.1%)を合わせると、30代で引きこもりを始めた人も23.7%いた。

現在の状態(引きこもり)になったのは、あなたが何歳のころですか? (出典:内閣府)

 普段の生活を聞いてみると、引きこもり状態の人は「身の回りのことは親にしてもらっている」「深夜まで起きていることが多い」といった傾向がうかがえた。

 訪問による調査で、15〜39歳までの男女3287人が回答した。調査期間は2月18日から2月28日まで。

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