株式は知っていても……4人に3人は「FXを理解していない」

» 2010年07月23日 08時00分 公開
[Business Media 誠]

 ペイオフで元本1000万円とその利息分までが保護の対象となる預金などと違い、常に価格が変動し、元本割れの可能性もある株式やFX(外国為替証拠金取引)などの金融商品。実際に購入している人はどのくらいいるのだろうか。

 NTTデータ経営研究所の調査によると、リスク性商品※の購入経験がある人は42.7%。年代別に見ると、「購入経験あり」の割合は年代が上になるほど高くなっていた(20代27.9%、30代34.0%、40代43.3%、50代49.8%、60代以上59.0%)。

※リスク性商品……価格変動や為替等の諸要因により、リターンに変動の可能性がある商品。この調査では、株式やFX、コモディティなどを指す。

 リスク性商品の購入経験がある人に「購入経験のある金融商品」を尋ねたところ、最も多かったのは「国内株式」。以下、「投資信託(国内)」「投資信託(海外)」「外貨預金、外貨MMF」などが続いた。年代別に見ると、「国内株式」は年代が上になるほど割合が高くなる傾向にあるが(20代57.1%、30代67.6%、40代62.1%、50代78.6%、60代以上83.9%)、「FX」は年代が下になるほど高くなる傾向にあった(60代以上5.1%、50代10.7%、40代17.2%、30代32.4%、20代25.0%)。

(リスク性商品の購入経験がある人の)購入経験のある金融商品(出典:NTTデータ経営研究所)

 リスク性商品の購入経験がない人にその理由を聞くと、最も多かったのは「購入するための余裕資金が少ない」が48.0%。以下、「リスクをとってまで資産運用する必要がない」が39.5%、「商品が難しくてよく分からない」が37.6%、「元本保証ではない」が25.0%、「手続きが面倒だ」が20.4%で続いた。資金やリスクの問題に加えて、商品の内容がよく分からないことを挙げる人が少なくないようだ。

リスク性商品の購入経験がない人の理由(出典:NTTデータ経営研究所)

 数多くある金融商品だが、どのくらい内容が理解されているのだろうか。いくつかの金融商品について理解度を尋ねると、「理解している(「人に教えられる程度まで理解している」+「ある程度は理解している」)」の割合が最も高かったのは「株式」で58.3%。以下、「国債・公社債」が48.6%、「外貨預金・外貨MMF」が40.6%、「投資信託」が39.2%で続き、「FX」は24.2%にとどまった。

 インターネットによる調査で、対象は男女1018人(男性529人、女性489人)。調査期間は6月4日から7日。

商品知識の理解率(出典:NTTデータ経営研究所)

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