コラム
» 2010年07月22日 08時00分 UPDATE

郷好文の“うふふ”マーケティング:草の根“最強”フットサルチームに学ぶ、みんなの勝利 (1/3)

サッカーワールドカップ南アフリカ大会では、代表チームのベスト16進出に日本中が沸いた。しかし、その熱気をワールドカップ後も持続させるためには、草の根からの取り組みが不可欠。フットサルチーム、フウガ東京のイベントに参加した筆者は、そんな草の根から盛り上げようとする人々の姿を見た。

[郷好文,Business Media 誠]

著者プロフィール:郷 好文

マーケティング・リサーチ、新規事業の開発、海外駐在を経て、1999年〜2008年までコンサルティングファームにてマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略など多数のプロジェクトに参画。2009年9月、株式会社ことばを設立。12月、異能のコンサルティング集団アンサー・コンサルティングLLPの設立とともに参画。コンサルタント・エッセイストの仕事に加えて、クリエイター支援・創作品販売の「utte(うって)」事業、ギャラリー&スペース「アートマルシェ神田」の運営に携わる。著書に『顧客視点の成長シナリオ』(ファーストプレス)など、印刷業界誌『プリバリ[印]』で「マーケティング価値校」を連載中。中小企業診断士。ブログ「cotoba」。Twitterアカウントは@Yoshifumi_Go


 サッカーファンかつマーケティングコンサルタントの私には今、2つの課題意識がある。

 1つ目は日本代表のベスト16進出で熱くなったワールドカップ後のJリーグだ。この熱気をうまく国内へスルーパスしないといずれしぼんでしまう。J1の観客動員数を見ると、ワールドカップ前より後の方が若干増えている。しかし、実態は人気チームの浦和レッズが、埼玉スタジアム2002でホームゲームを開催すれば増え、なければ減るの一本足(筆者はレッズファンなので、多少の誇張はお許しください)。全体が盛り上がるまでには至っていない。

 2つ目は“浮かばない日本産業界”である。大企業の中には国内の景気低迷に見切りを付けて、そっと群れを成して海外へ移住する流れもある。残された大多数のニッポン中小企業は、海外に行くか、事業を転換するか、いや継続するかさえ迷いに満ちている。

 そんなかけ離れているようにみえる2つの課題に、同時に取り組む策が小さなイベントから見えてきた。スポーツを「する・みる・支える」拠点である墨田区総合体育館で開かれた「FUGA(フウガ)東京オリジナル応援Tシャツを作ろう!」ワークショップである。

ah_twork.jpg 出典:フウガ東京

ひとつの仲間のような集い

 7月18日の日曜日、カップルや子どもたちが参加するワークショップが開催された。Tシャツの背にはフットサルチーム「フウガ東京」のスローガン“One for ALL, ALL for One(1人はみんなのために、みんなは1人のために)”、前側には応援メッセージや絵を描こうというイベントである。まさに“1つの仲間”になれるような、和気あいあいとした集いだった。

ah_DSC05947S.jpg

 「どうやって描くの?」と布用のマーカーペンを握りしめて迷う子どもたちがいれば、一心不乱の絵描きカップルも、緻密な作業に没頭する女性もいた。Tシャツは伸びる布地なので、なかなか描くのは難しい。会場では3人の選手(深津孝祐さん、揚石創さん、宮崎暁さん)が参加者にアドバイスをしたり、気軽にサインしたりもする。ごくろうさまです。

 念のためにフットサルを解説すると、サッカーをふた周りほど小さくしたピッチで、5人対5人で競うミニサッカーのこと。女子も中高年でも参加できる手軽なスポーツである一方、あのロナウジーニョ(ACミラン)もプレイしたサッカーの登竜門でもあると言えるだろう。ところで、フウガ東京とはどんなチームなのか。

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