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» 2010年06月30日 15時13分 UPDATE

インタビュー:ピーター・マリゴールド「ポスト・フォッシル」 (1/2)

東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開催中の「ポスト・フォッシル:未来のデザイン発掘」展連動企画、リレーインタビュー。参加作家のピーター・マリゴールド氏に聞く。

[草野恵子,エキサイトイズム]
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「高い美意識と審美眼を持ち、本物を知った30代男性」に向けたライフスタイルのクオリティアップを提案する、インターネットメディアです。アート、デザイン、インテリアといった知的男性の好奇心、美意識に訴えるテーマを中心に情報発信しています。2002年11月スタート。

※この記事は、エキサイトイズムより転載しています。


 東京・六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開催中の「ポスト・フォッシル:未来のデザイン発掘」展。関連プログラムでは、さまざまな“ポスト・フォッシル”的クリエイターを招いてのトークショーが行われた。

 その第3回のために来日したのが、展覧会出展作家の1人、ロンドン在住のピーター・マリゴールド氏。6月12日に行われたトークショーでは、彼が出展した作品「スプリット・ボックス」の話を中心に、その場で製作の実演も交えた充実した内容となった。作家のピーター・マリゴールド氏に話を聞いた。

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今回の展覧会に出品した「スプリット・ボックス」について、教えてください。

 1つの木の断面(サークル)を上から4分割します。その切ったもののすべての角度を合わせると360度になります。どんな風に木を切ったとしても、すべての角度の合計は360度になりますね。この“スプリット・サークル”を4隅に配したボックスが「スプリット・ボックス」なのです。

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 ここにあるすべての箱は歪んでいますが、1つ1つがパーフェクト。どの木を見ても、そこに宇宙が存在するように、例えばバクテリアの中にも宇宙を見出せるように、パーフェクトなのです。この作品は一見カオス的に見えますが、親近感を感じることができるのではないでしょうか。これはとても原始的な感覚なのだと思います。

 私がいつも感じているのは、物事は常に変化するということです。バナナを加熱調理すると甘くなりますよね? 分子の形が変わっているからです。

21世紀に入って10年が経とうとしています。資源が枯渇しようとしている現在、今後、デザイナー、アーティスト、クリエイターが担うべきこととはどんなことだと思いますか?

エキサイトイズム

 これは込み入った、大きく複雑な問題ですね……。クリエイティビティというのは、基本的な人権だと私は考えています。水や空気、生きることと同じことだと思います。しかし一方で、大量生産のプロダクトが氾濫(はんらん)する状況については間違っていると思っています。

 なぜ、もっと棚が必要なのか、みんな考える必要があると思います。私はとても不思議な立場にあるかもしれません。私自身はデザイナーであることを確信しています。しかし、それと同時に安易な大量生産は間違っていると思っています。こういう時代にデザイナーであるということは、とても変な感じがしますね。もしかすると、人々の要求に問題があるのかもしれません。

 私の作品は「リサイクル」とか「とてもナチュラルだ」と評されることもあるのですが、これは私が意図したことではありません。素材を最大限に活かすという傾向はあると思います。しかし、環境的でエコなデザイナーといわれることには違うなと感じています。

ところで、本日のプレゼンテーションの中で、かたつむりの写真が最初と最後に出てきました。飼っていらっしゃるのですか?

 アフリカンカタツムリと普通のカタツムリの2匹を飼っています。アフリカンカタツムリはかなり大きくて、彼は完全に“動物”ですね。食べている音も非常に大きいですよ(笑)

 彼の名前はマーヴィン、もう1匹はマクムード。マクムードは家の床で殻がぐしゃっと潰れていたのを発見して、コップに入れてあげました。カタツムリの殻は渦巻状ですよね。この殻を見ると、何歳なのか、いつ傷を負ったのかが分かるようになっています。カタツムリはとても美しい生物です。まるで、生きた彫刻のようです。

作品作りにおいて、自然からインスピレーションを得ることは多いのでしょうか?

 そうかもしれません。常に気にしているということではないですが、僕はとても大きく美しい公園の隣に住んでいて、毎朝、その中を歩いてスタジオに行くんです。自然の経験はもちろん、さらに自然のフォルムに惹かれます。

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