コラム
» 2010年06月24日 08時00分 UPDATE

郷好文の“うふふ”マーケティング:今、“何でもない立地”が増えている危機 (1/3)

従来は絶好の出店候補地だったような場所が、“何でもない立地”になっていると主張する筆者。時代の移り変わりにともない、立地事情はどのように変化しているのか、またこれからはどのように商売したらいいのかを考えてみた。

[郷好文,Business Media 誠]

著者プロフィール:郷 好文

マーケティング・リサーチ、新規事業の開発、海外駐在を経て、1999年〜2008年までコンサルティングファームにてマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略など多数のプロジェクトに参画。2009年9月、株式会社ことばを設立。12月、異能のコンサルティング集団アンサー・コンサルティングLLPの設立とともに参画。コンサルタント・エッセイストの仕事に加えて、クリエイター支援・創作品販売の「utte(うって)」事業、ギャラリー&スペース「アートマルシェ神田」の運営に携わる。著書に『顧客視点の成長シナリオ』(ファーストプレス)など、印刷業界誌『プリバリ[印]』で「マーケティング価値校」を連載中。中小企業診断士。ブログ「cotoba」。Twitterアカウントは@Yoshifumi_Go


 “何でもない立地”が増えている。

 下写真がその1つだ。郊外タウンを南北に貫く、広めの二車線道路に面した角地。道路の北端には交通量の多い県道があり、南は商業集積地へとつながる。東西を横切る生活道路は住宅街や学校、駅を結ぶ。この生活幹線道路の角地には、以前小さな職住一体の自営業店があったが、たたんで更地になった。それから3カ月ほど経ったが、買い手は付いていない。

ah_DSC05116S.jpg

 「付きにくいだろうなあ」と通るかかるたびに思う。

 そこは私の住む郊外タウンの土地。ちょっと前まではこんな土地に魅力があった。ロードサイドの角地には独立開業という憧れがあった。どこの市でも居住街開発計画や道路の延伸・拡幅計画があり、こういう土地は商業立地として価値があった。経済も人口も右肩上がりが信じられていた時までは。

 以前は退店や廃業があっても新規出店があったが、もはや何でもない立地が増えている。商業地なのに商業地ではない。かといって住宅地にもなりにくい。「じゃあ何なのか?」と問われると、もはや「何でもない」。

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