コラム
» 2010年06月14日 08時00分 UPDATE

ちきりんの“社会派”で行こう!:男と女、どっちが社会で有利だと思いますか? (1/3)

一般に、雇用などで「女性は不利だ」と言われることが多い日本社会。しかしその一方で、女性は責任を男性に背負わせることができる一面もあるのではないか、とちきりんさんは指摘します。

[ちきりん,Chikirinの日記]

「ちきりんの“社会派”で行こう!」とは?

はてなダイアリーの片隅でさまざまな話題をちょっと違った視点から扱う匿名ブロガー“ちきりん”さん(Twitter:@InsideCHIKIRIN)。政治や経済から、社会、芸能まで鋭い分析眼で読み解く“ちきりんワールド”をご堪能ください。

※本記事は、「Chikirinの日記」において、2006年9月25日に掲載されたエントリーを再構成したコラムです。


 2006年に神奈川県川崎市のJR高架下トンネル内で、若い女性が刺殺される事件がありました。高架下トンネルの道路は170メートルもあったようです。

 誰しも、同じような場所は1カ所くらい思いつくのではないでしょうか。高架下の壁は落書きだらけで、おしっこ臭くて、薄暗くて……。日本はくまなく鉄道が走っているので、全国各地にこういうところがありそうです。この事件を教訓にして、ほかの高架下道路でも電灯や監視カメラの設置などの対策がとられることを期待しています。

 今までも、そういうトンネルを通る時、恐怖を感じた経験のある人は少なくないでしょう。でも、そんな人の大半は女性か子ども、そして老人なんです。成年男性だと170メートルくらいのトンネルは何も怖くないんですよね。

 対策を検討するべき役所の道路課や土木課のメンバーの大半が“成年男性”なので、実際に犯罪が起こるまで、なかなかその怖さが切実には分からないだろうと思います。別に「男性が女性をいたわっていない」とか「身勝手だ」という話ではなく、「誰にとっても自分が感じないことを想像するのは難しい」という話です。

男性と女性の責任の重さの違い

 ちきりんは女性ですが、自分が当事者になれないために、気が付かないこともたくさんありそうです。例えば、男性にとって結婚はまだしも、子どもを持つのはそれなりに“覚悟のいること”なんじゃないでしょうか。結婚して子どもができた時、たとえ共働きであっても「夫と子どもを一生守っていかなくては!」と思う女性はあまりいないでしょう。一方、男性の多くは、初めての子どもを抱く妻を見れば「自分が一生養って、守っていくべき家族だ」という思いを新たにするのではないでしょうか。

 そう思うからこそ、少々のつらさやつまらなさを理由に仕事を辞めることはできないし、体調を崩しても「頑張らねば」となるのかもしれません。転職だって自分の好き嫌いだけでは選びにくくなりますよね。

 ごくごく普通に幸せに暮らしている世の中のお父さんも、ちきりんの何倍ものプレッシャーを感じていらっしゃるのではないかと思うのですが、最初に書いたように、ちきりんにはその実感を共有するのはなかなか難しいことです。

 ごく日常的なことでも同じことを感じます。例えば誰か男性と食事に行く時、男性側がお店を予約する場合が圧倒的に多いです。男性側にも女性側にも「男性がアレンジするもんだ」という空気があるでしょう。

 男性が事前に「何か食べたいものがありますか?」と聞いてくれ、店を決めてから「ここでいいですか?」とメールをくれて、行ってから「気に入りましたか?」と尋ねてくれます。「男の人って大変だなあ」と思います。その上でお店に文句をつけられたり、当然のようにおごらされたりしたら、頭にくるのではないかしら。

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