大丸期待の「うふふガールズ」に、幸運の女神はほほえむか(2/3 ページ)

» 2010年05月21日 08時00分 公開
[竹林篤実,INSIGHT NOW!]
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「うふふガールズ」にいる女性たち

 お客さんは確かに多いのだが、その年齢層を見ると、これはどうも「うふふ」な人たちではないようだ。もちろん狙い通りF1層(20〜34歳の女性)の女性もいる。が、割合にすれば半分弱といった感じではないか。

 むしろ目につくのが、F2層(35〜49歳の女性)だ。「うふふ」というより「うぷぷ」である。しかし彼女たちが品定めする表情は、真剣そのもの。「これは」と感じる商品があれば「人には渡しませんわよ」的キープモードに入る。

 耳を澄ませば聞こえてくるのは「安いわよねえ」である。推測するに、大丸が設定したであろうSTP(セグメント、ターゲット、ポジション)とは、いささかズレがあるようだ。とはいえ、ともかく賑わっているのだし、売れ行きも上々の様子。これはこれで成功ということなのだろう。

ユニクロが変えたファッション概念

 「うふふガールズ」を見ていて、何か既視感があることに気が付いた。ユニクロである。立地によって差はあるようだが、ユニクロは今や老若男女の誰もが服を買いに出かける場となっている。

 とびっきりのセレブたちはともかくとして、ファッション命の若い人も、我々のようなおっちゃん世代から、もう少し年配の方たちまでが、楽しそうに洋服を買っている。ユニクロが普及するまで、こんなにごったな層が楽しそうに買い物をする服屋さんはなかったはずだ。

 年齢を気にせず、好きな服を買う。しかも、それほど気合いを入れる必要などまったくない。何しろ安いのだから。ちょっとぐらい冒険してもいい。「似合わなかったら、着なければいいだけの話だし」くらいのノリで付き合えるファッションアイテムがユニクロなのだろう。

 「だったら、楽しまなきゃ」と思う人が増えたのも不思議はない。

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