2009年自殺者数は3万2845人、「経済・生活問題」原因の自殺が大幅増加

» 2010年05月14日 14時33分 公開
[堀内彰宏,Business Media 誠]

 警察庁は5月13日、「平成21年中における自殺の概要資料」を発表、2009年の自殺者数は3万2845人と前年より596人(1.8%)増加したことが分かった。男女別に見ると、男性が2万3472人と全体の71.5%を占め、女性は9373人(28.5%)だった。

 自殺者数が3万人を超えたのは12年連続で、2003年(3万4427人)、2007年(3万3093人)、1999年(3万3048人)、1998年(3万2863人)に次ぐ過去ワースト5番目の水準だった。

自殺者の総数(出典:警察庁)

 年齢階級別に見ると、最も自殺者数が多いのは「50〜59歳」で6491人(19.8%)。以下、「60〜69歳」(5958人、18.1%)、「40〜49歳」(5261人、16.0%)、「30〜39歳」(4794人、14.6%)、「70〜79歳」(3671人、11.2%)、「20〜29歳」(3470人、10.6%)が続いた。

 原因・動機が特定されている人別に見ると、最も多かったのが「健康問題」で1万5867人。以下、「経済・生活問題」(8377人)、「家庭問題」(4117人)、「勤務問題」(2528人)、「男女問題」(1121人)、「学校問題」(364人)が続いた。前年と比較すると、特に「経済・生活問題」を原因に自殺した人が13.1%増と目立っていた。

出典:警察庁

 都道府県別に見ると、最も自殺率(10万人当たりの自殺者数)が多かったのは、山梨県で41.9人。以下、「秋田県」(40.0人)、「青森県」(39.4人)、「岩手県」(38.2人)、「高知県」(34.2人)が続いた。一方、最も自殺率が少なかったのは「神奈川県」(20.5人)だった。

 自殺率を前年と比較すると、最も増加したのは「高知県」で5.4人増、最も減少したのは「鳥取県」で7.5人減だった。

都道府県別自殺者数(クリックで全体を表示、出典:警察庁)

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