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» 2010年05月10日 07時17分 UPDATE

清水洋介の「日々是相場」朝刊:雇用の改善は見られるものの信用収縮は続き大幅続落 (1/2)

[清水洋介,リテラ・クレア証券]

<NYダウ>10380.43▼139.89

<NASDAQ>2265.64▼54.00

<為替:NY終値>91.6-91.66

雇用の改善は見られるものの信用収縮は続き大幅続落

 朝方発表された雇用統計で非農業従事者は予想を上回って増加し、前日の引け後に発表された金融機関の決算も回復を示すものであったにもかかわらず、ギリシャ問題などユーロ金融市場の混乱や「誤発注」をめぐる市場の混乱を嫌気して信用収縮の動きが続き、手仕舞い売りや見切売りが嵩んで連日の大幅下落となりました。前日の大幅下落の反動やギリシャ支援の合意などを好感して堅調となる場面もあったのですが、「誤発注」をめぐる市場の混乱を嫌気する動きが根強く、手仕舞い売りに押されました。

 経済指標や企業業績の発表は景気回復を示すものであり、それだけを見ていると慌てて株式を手放さなければならないのかと思うのですが、リスク許容度が著しく低下、少しでも値下がりの危険を避けたい、波乱を避けたいという動きが強いようです。政府やFRB(連邦準備理事会)のきちんとした対応策が示されないとまだまだ混乱が続くと見ているようです。週明けにでも政府・金融当局の対応が示されれれば落ち着くものと思います。

 個別には世界的な信用収縮の動きの中で、企業業績への影響も取り沙汰されて、ヤフーやアップルが大幅安となるなどハイテク銘柄に利益確定売りや見切り売りが嵩んで安いものが目立ち、キャタピラーやGE(ゼネラル・エレクトリック)など景気敏感株まで軒並み軟調となっています。金融株も軟調なものが多くアメリカン・エキスプレスが大幅下落、JPモルガン・チェースやバンク・オブ・アメリカも軟調となりました。ただ、前日の引け後に黒字決算を発表したアメリカン・インターナショナル・グループ(AIG)は堅調となりました。前日の引け後に予想を上回る四半期決算を発表したクラフト・フーズはディフェンシブ銘柄の側面も評価されて堅調となりました。

本日の相場

日経平均

 先週末の相場は連休の谷間の週末ということで手控え気分の強い中で、米国株が大幅下落、為替も大きく円高に振れたことから大幅安となりました。売り先行で始まった後、後場には下げ幅縮小となる場面もあったのですが、最後まで買い切れず、大幅安となりました。為替が円高になったことで、企業業績に対する懸念もあり、買い手控えとなったものと思います。好業績の発表に反応するものも見られましたが、材料出尽くしとなって利益確定売りに押されるものも目立ちました。

 週末の米国市場が大幅下落となったこともあり、日本市場では引き続き下値を探るような展開となるものと思われます。ただ、為替の動きに落ち着きが見られることから、再び大きく円高に振れることがなければ売り急ぐ動きも一段落となって来るものと思います。ディフェンシブ銘柄や為替に影響の少ない銘柄で業績面の懸念が少ない銘柄などを幕間つなぎとして物色する動きとなるのかどうか、売られすぎた銘柄などに買い戻しが入るのかどうかが注目されます。

 日経平均は下値の節目と見られる10100円台半ばから200円台半ばの水準で下値を探ることになりそうです。為替面での懸念が薄れれば10000円の大台を割り込む懸念が薄れ、売られすぎた銘柄などを中心に買戻しなどが入り、10200円台半ばから300円程度で下げ渋るものと思います。戻りの目処も10500円から600円水準、あるいは10800円〜900円水準が目処となるのでしょうが、とりあえずは10000円台を割り込まずに底堅さが見られるのかどうかを試すことになりそうです。

本日の注目点

◇日銀金融政策決定会合議事要旨(4月6−7日分、8:50)

◇4月の景気動向調査(帝国データ、13:30)

◇3月期決算:マルハニチロ(1334)、味の素(2802)、帝人(3401)、東レ(3402)、旭化成(3407)、住友化(4005)、大日本住友(4506)、塩野義(4507)、JX(5020)、コスモ石(5007)、日製鋼(5631)、古河電(5801)、フジクラ(5803)、住友重(6302)、三井造(7003)、スズキ(7269)、プロミス(8574)、オリックス(8591)

◇1−3月期決算:ライオン(4912)

◇4月の中国の貿易統計

◇英中銀(BOE)政策金利発表

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