コラム
» 2010年05月06日 08時00分 UPDATE

郷好文の“うふふ”マーケティング:1日200人が見学、日本食研製造の“宮殿”工場に行ってきた (1/4)

工場といえば、殺風景な建物が定番。しかし、1日200人もの見学者が訪れるという日本食研製造の工場は、“宮殿”とモデルとした驚くべき建物。その全容をリポートする。

[郷好文,Business Media 誠]

著者プロフィール:郷 好文

マーケティング・リサーチ、新規事業の開発、海外駐在を経て、1999年〜2008年までコンサルティングファームにてマネジメント・コンサルタントとして、事業戦略・マーケティング戦略など多数のプロジェクトに参画。2009年9月、株式会社ことばを設立。12月、異能のコンサルティング集団アンサー・コンサルティングLLPの設立とともに参画。コンサルタント・エッセイストの仕事に加えて、クリエイター支援・創作品販売の「utte(うって)」事業、ギャラリー&スペース「アートマルシェ神田」の運営に携わる。著書に『顧客視点の成長シナリオ』(ファーストプレス)など、印刷業界誌『プリバリ[印]』で「マーケティング価値校」を連載中。中小企業診断士。ブログ「cotoba


 トンネルならぬアーチを抜けると、そこは“宮殿”だった。

 でかい。とにかくどでかい。前庭では何十人が同時にかくれんぼができそうだし、そびえたつバロック建築の宮殿ときたら、とてもファインダーにはおさまらない! 「広角レンズじゃないとムリだ」、私の第一声は宮殿の壁に吸い込まれた。

 自慢じゃないが私はこれまで数多くの会社に出向いて、コンサルしリサーチしインタビューをしてきた。こたつのある個人会社宅から、高層ビルの大企業まで何でもござれだ。だが“宮殿工場”にはぶったまげた。四国は愛媛県今治市、瀬戸内海の埋め立て地にそびえる“日本のベルヴェデーレ宮殿”は、日本食研製造のKO宮殿工場。

 全景写真はいったいどこまでバックしたら撮れるのか? 取材日は雨。傘を右手にカメラを左手に、ずずずぃ〜っと下がる。それでも、まだ入らない。実は宮殿の真向かいの建物に、ゴルゴ13が銃を構えるような撮影ポイントがある。そこからでないとムリなのだ。

ah_go1.jpg KO宮殿工場全景

宮殿工場にようこそ

 「この庭であのCMが……」、私の第二声。「焼肉のたれ宮殿」のCMを覚えているだろうか? 社員が総出で宮殿で踊る姿は初々しかった(笑)。その名残りからなのか、噴水の周囲には大理石製の音符が並ぶ。「♪味の作曲家……」が同社のキャッチフレーズ。バンコ(同社の牛キャラクター)のオブジェがそこかしこに隠れている。

ah_DSC04098S.jpgah_DSC04105S.jpg 同社キャラクターのバンコ(左)、大理石製の音符(右)

 本社ビルのロビーもまた豪華絢爛。滝が流れ、美術品とバンコがところ狭しと連なる。天井には企業ロゴの間接照明がきらめく。「変だな?」と思ったのは、展示ケース。古いウォークマンやNECハンドヘルドコンピュータが陳列。「何だろう?」と疑問に思いつつ、今日の取材のガイダンスを受けた。

 現在、20組40人に招待ツアーが当たる、「宮殿へ行こう! キャンペーン(宮殿工場見学と焼肉のたれ手づくり体験など)」の応募期間中だが、今回は実際のツアーで行われるプログラムを体験しに、一足先にはるばる宮殿にやってきたのである。

ah_DSC03981S.jpg オーストリアのベルヴェデーレ宮殿がモデル。右の部屋は、マリアテレジアの部屋を再現したもの
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