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» 2010年04月22日 12時15分 UPDATE

交通事故を起こさないために、何をすればいいのか (1/2)

クルマを運転していて「ヒヤリ」とした経験があるドライバーも多いだろう。事故を起こさないようにするために、ドライバーはどのようなことを注意すればいいのだろうか。交通事故事情に詳しい、早稲田大学人間科学学術院の石田敏郎教授に話をうかがった。

[Business Media 誠]

 警察庁交通局の発表によると、2009年の交通事故による死亡者数は4914人――。死亡者数は9年連続減少したとともに、1952年以来57年ぶりの4000人台にまで減少した。減少した背景には「シートベルト着用率の向上、事故直前の車両速度の低下、悪質・危険性の高い違反に起因する事故の減少などが挙げられる」(警察庁長官)という。

 しかしながら、いまだ年間5000人近い人が交通事故で命を失っていることを忘れてはいけない。こうした犠牲者を1人でも減らすために自動車メーカーはどのような取り組みを行っているのだろうか。またクルマを運転するドライバーは、走行中にどのようなことを注意すればいいのだろうか。“事故を起こさないクルマ”の開発を目指している富士重工業と交通事故に関する専門家に話をうかがった。

yd_car.jpg (出典:交通局交通企画課)

新型アイサイトの実力

 交通事故はどういった場所で起きているのだろうか。運転免許を持っている人でも「確か教習所で習ったけど、忘れたなあ」という人も多いのではないだろうか。交通事故総合分析センターの調査(2008年)によると、事故全体の56%は「交差点」で起きているという。全事故のうちクルマ同士による事故が最も多く86%、次いで人とクルマが9%、クルマの単独事故が5%。全体の86%を占めるクルマ同士の事故を分析してみると、「追突」(23万6526人)が最も多く、次いで「出会いがしら」(20万4369人)、「右左折時」(10万4344人)と続いた。

 追突、出会いがしら、右左折時に多い交通事故。こうした事故を減らすために、富士重工業はドライバーの運転を支援するシステム「新型 EyeSight(アイサイト)」を開発した。アイサイトはステレオカメラと3D画像処理エンジンによって正面や斜め前方のクルマや歩行者を検知し、自動的にブレーキがかかるシステムだ。また前を走っているクルマとの距離、速度差を検知することで、追従走行が可能なクルーズコントロールも備わっている。

 新型アイサイトでも前を走行しているクルマに衝突しそうな場合、ドライバーに警報音などによって回避操作を促している。それでもドライバーの反応がないときに、クルマと対象物との速度差が30キロ以下であれば自動ブレーキによってクルマを停止し、衝突を回避することができる。

yd_subaru1.jpgyd_subaru2.jpg アイサイトのステレオカメラ(左)、画像認識イメージ(右、出典:いずれもスバル)

 このほか新型アイサイトには、前方に障害物を検知している状態でのペダルの踏み間違いによる誤発進を抑制したり、クルマが車線から外れそうになると警報音で注意を促したり、ふらつき運転を認識し警報音が鳴ったりする。

 新型アイサイトの開発に携わった電子技術部の柴田英司主査は「ドライバーが『新型アイサイトを搭載していれば、衝突を避けることができる』と考えるのは危険。なのであえて『いつも使うのは嫌だな』と感じるようなブレーキを設計した」という。

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