ロールプレイ研修を効果的なものにするポイントは、以下の5つです。
ロールプレイで何を見るかを3〜5つ程度決めて、それをシートにします。顧客役と営業役以外の人は、それを手元においてメモをとりながら観察します。好感度や熱意、分かりやすさなど何でも構いません。この観点を変えれば、また異なった目的を持ったロールプレイ研修が実施できますし、多様な観点からレベルアップを図ることができます。
「このような背景とニーズを持った顧客がやって来る」「何回目の接触である」「今回の営業の目的はこれである」といったシチュエーションを具体的に設定します。そして、それを観察者も含めてみんなで共有して開始することが大切です。
営業役(対応する側の役)がそのロールプレイに心から入り込み、その結果、本当の姿や実力が露出するかどうかは、ロールプレイヤーがどれくらい上手に顧客を演じるかにかかっています。経験豊富な方がその引き出しを使って、顧客役を演じるのが良いと思います。
ロールプレイは、現実ではありませんし、みんなが見ていますから何となく恥ずかしい気がするものです。演者同士が遠慮しあって、実際にはありえないような適当なやりとりで進めてしまうのもありがちな光景ですが、目的に照らせばそうなれば意味がありませんので、主催者はすぐに中断させて最初からやり直させるくらいのことが求められます。
定めた評価する観点に基づいて、メモしたことをもとに営業役(対応者)にしっかりとフィードバックを行います。気付いたこと、感じたことを細かなことでも本人に伝えます。もちろん、改善点だけでなく良かった点、見習いたい点も伝えることが大切です。(川口雅裕)
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